この時期になると青梅を見かけますが、青梅を飲み込んでしまって危ない目にあった犬の話を聞いたことがあります。
今回は、犬猫飼養アドバイザーより、誤食・誤飲を防ぐための日頃のトレーニングについて、お話します。

誤食の危険はどこにでも

飼い主がお庭の掃除をしていた時に、一緒にいた愛犬が落ちていた青梅を食べてしまったという話を聞いたことがあります。
青梅には、アミグダリンという青酸の成分が含まれ、中毒の症状としては嘔吐や下痢を示します。
1個食べたからといって、すぐに中毒症状になるわけではありませんが、食べないほうが良いでしょう。
大きさや発見までの時間によっては、梅の種が小腸に引っ掛かり、腸閉塞を起こす危険性も考えられます。

誤食・誤飲を防ぐためにも、食べては危険なものは周りから遠ざけ、万一口にしているところを見かけたときはすぐに離させましょう。
ただし犬たちは、一度ものを口に入れるとなかなか出してくれません。無理に取り上げようとすると、逆に慌てて飲み込もうとしてしまいます。

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誤食・誤飲を防ぐためのトレーニング

誤食・誤飲の防止に役立つのが「持って」と「出して」のトレーニングです。

食べ物で教えるのはハードルが高いので、おもちゃや使い古したタオルなどでロープを作り、くわえやすくします。
口元に近づけ、口にくわえた瞬間、「持って!良い子!」など褒めの言葉をかけます。

次は「出して」と声をかけながら口元におやつを近づけます。
おやつを食べようとして口からおもちゃなどを放したら、「出して!良い子!」など褒めの言葉をかけます。

ここでのポイントは、放さないからといって引っ張ったりしないこと。
無理に引っ張ると、取られまいとしてより強く咬むようになり、最終的には引っ張りっこの遊びに変わってしまいます。

もちろん引っ張りっこ遊びの時にも「持って」と「出して」の声をかけてもらってもいいのですが、「出して」のコマンドをかけるタイミングが難しいこともあります。
ある程度「持って」「出して」のコマンドを覚えてから、遊びの中で活用するようにしてみましょう。

食べては困るものを口に含んでしまったときにも、慌てず、片手におやつを用意しながら「出して」と声をかけ、口から出したらまずはおやつを与えます。
このとき、出したものを拾おうとして手を出すと、慌ててまた口にくわえようとします。
こういう場合には、おやつを食べさせながら、犬の顔を吐き出させたものから背けるように誘導し、吐き出されたものは、足や身体を使ってい犬から見えないように、もしくは遠ざけるようにします。
他にどなたかが一緒にいる場合には、その方に手伝ってもらってもいいでしょう。

先述したように、誤食、誤飲は命の危険にも繋がることがあります。
だからこそ、慌てず落ち着いて対処できるように日頃から「出して」のトレーニングをしてみてはいかがでしょうか?

 

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