【ワンポイントアドバイス】防寒の意味で犬や猫にも洋服は必要か？

今週は寒い日が続くそうですが、皆様冬服の準備はお済みですか？
SNSなどでは、ヒーター出したら猫に占領された～、などみかけるようになり、ペットたちも急な寒さに驚いていることでしょう。
今回は、犬猫飼養アドバイザーとペットたちの防寒対策についてみていきましょう。

ペットたちにも防寒の意味合いで洋服は必要か？

犬や猫に洋服は必要かどうかは、被毛の状態や年齢によっても変わってきます。
生まれつき被毛を持たないヘアレス種の犬や猫であれば、気温の低下に合わせて洋服を着せてあげることで保温効果が期待できたり、体温調節もしやすくなるかもしれません。
また、病気や高齢によって被毛が薄くなってしまった子についても、寒くなってきたら洋服を着せてあげた方が良いでしょう。
そのような子の防寒対策を怠ると、お腹の調子を崩したり、人でいうところの風邪のような症状を呈することもあります。
持病が悪化する可能性も捨てきれません。

実際に私が飼っていたプードルも、年齢が進むにつれて胴体部分の被毛がなくなっていき、気温が下がると体そのものが冷えてしまうことがありました。
平熱も他の子より少し低く、体温を維持することが難しかったのかも知れません。
そのため、秋から冬にかけてはモコモコのウェアに加え、外出時アイテムのスリング内部も保温効果の高い布を縫い付け、完全防寒で外出していました。
わけあって雨交じりの寒風の中、数時間歩くことになったことがあったのですが、その時もスリングの中はポカポカで、気持ちよさそうに眠っていたことを覚えています。

季節や状況に応じた着衣

とはいえ、毛が抜けてきたから、高齢になってきたからと急に洋服を着せようとすると、嫌がる子もいると思います。
防寒具ではないのですが、我が家で飼っていた柴犬は、雨に濡れるのが極端に嫌いだったため、レインコートを着せようとした結果、着せた直後、ビリビリに引き裂いてしまうほど「洋服を着る」ことがストレスになってしまいました。
ですから、子犬の頃から洋服を着せることに慣らしていくことをお勧めします。

夏場であれば防虫効果と体温を下げる効果を持つ素材を利用した服を着せる、冬場は保温効果のある素材の服を着せるといった感じです。
さらに、洋服を着せることに慣らしておけば、何らかの事情で手術をしなくてはならず、その後、術後服を着なくてはならない場合にも役立つことでしょう。

もちろん注意してほしいことも

先述したように洋服を着ることがストレスになってしまうことがあるということ、そのような場合には無理はしないこと。
着せっぱなしにしておくと、被毛に毛玉などができてしまうことがあるため、脱がせた後はブラッシングをしっかりすること。
洋服を着せた後、体温があがり暑そうにしていたら脱がしてあげること。
そして、洋服の生地に飾りなどがついている場合、誤飲・誤食の原因になりえる、ということです。

可愛いペットをさらに可愛くしたい、という気持ちは分からなくはないですが、飾りなどを誤飲してしまった場合、何事もなく便と一緒に排泄されてくれればいいのですが、なかなか排泄されない、大きさや素材的に手術したほうが良い、ということだって考えられるわけです。
それこそ命に関わる事態になる可能性だってあります。
ペットに洋服を着せるということは、その子の健康を考えてのことであり、それだけで飼い主の愛情は充分理解できます。
そこに余分な飾りは必要ないのです。
それでも既製品では物足りない、という方は、裾などにレースを縫い付けるだけでも華やかになりますし、手芸が得意な人は好みの生地から手作りしてもいいでしょう。

自前の毛皮を持っていなくても持っていても、寒いものは寒いのです。
必要に応じて防寒具を活用していきましょう。