ハードタイプのクレートを使う場面
がっしりとした頑丈なクレート(バリケン、ケージとも呼ばれます)は、ペットを車などに乗せる際に安全を確保できる、という点で非常に重要です。
人間の子どもを安全に乗せるためのチャイルドシートなどと同じ役割を持っていると思ってもらってもいいかもしれません。
万が一、車が追突事故に見舞われたとき、シートベルトをしていなければ、その衝撃は大人であっても車外に投げ出され命を落とすほどのものです。
人間より体の小さな犬であれば、どうなるでしょうか。
よく助手席の人が抱っこしている風景を見ることもありますが、抱っこをしている人はシートベルトをしていても、抱っこされている犬はその体に固定されているわけではないですよね。
どんなにしっかり抱っこしていても、衝突した際にはそんなもの関係ありません。
だからこそ、人間の赤ちゃんや子どもにはチャイルドシートの着用が義務付けられたわけですから。
愛犬を守るのは飼い主の責任です。
車に乗せるのであれば、飼い主の責任で安全を確保してあげる必要があるわけです。
その時に便利なのが、頑丈なタイプのクレートです。
シートベルトに固定することができるタイプもありますから、比較的よく車に乗せるよ、という方はそういうものを選んでもいいかもしれません。
我が家も、愛犬を乗せるための車内用クレートを1つ用意して、基本な助手席に固定していました。
本当は後部座席の方がより安全と言われているのですが、後部座席では落ち着けないようだったので、我が家では助手席でした。
また、こうした頑丈なクレート類は、室内に置いておいて、地震などが起きた時に逃げ込める安全地帯として活用したり、災害時、避難場所等に移動しなくてはいけない時にも安全に移動するために活用したり、避難所で避難生活を送らなければならなくなってしまったときに、ペットの生活スペースとして使用することもできます。
ちなみに、猫であれば狭いところが好きなので、クレートを室内に置いて扉を開けておくと、わりかしすんなりと入ってくれるかもしれませんが、犬の場合にはある程度トレーニングする必要があるかもしれません。
布製、ナイロン製の柔らかいキャリーやスリングを使う場面
頑丈でペットを守るために重宝するクレートは頑丈だからこそそれ自体の重さがあって、いくら小型犬であったとしても、それなりの重さになるため、少し大変なのです。
一方、布、ナイロン製のキャリーやスリングは軽量で手軽に使えるのが魅力的でしょう。
ちょっとしたお出かけや通院に利用している方も多いのではないでしょうか。
スリングは、病気や老化などが原因で足腰が弱った時でも散歩に連れ出す際に便利ですし、大きな地震などで津波の恐れがあるときに、急いで避難しなくてはいけないような場合、便利です。
観光地でペットと一緒に町中を歩く、という時にもぜひご活用下さい。
人が少ない時間帯であれば、歩かせて散歩を楽しむのもいいとは思いますが、人よりはるかに体高の低い犬を人混みを歩かせるのは事故に原因にもなりますから、要注意。
そのようなときはキャリーやスリングに入れて安全を確保してあげましょう。
もちろん、体の大きさや体重に制限のある製品は多いですが、軽量で気軽に使える布製、ナイロン製キャリーや両手を開けることができるスリングはちょっと使いに重宝します。
今は様々なタイプの入れ物がありますよね
リュックタイプ、リュックに透明な窓が付いているもの、そうそう、ペットカートもありますね。
それぞれにメリット、デメリットがあります。
そのメリット、デメリットをしっかりと理解して使い分けるとともに、ペットの安全を確保するためにはどのタイプを用意するべきか、にも視点を向けてほしいと思います。
ちなみに我が家では、犬1頭、猫6頭分のクレートとそのほかに布製のキャリー、リュックタイプをそれぞれ2個用意しています。
基本的に通院の時にはクレートを、ちょっとしたおでかけには、車はクレート利用、現地に着いたらリュックタイプに移動して一緒に散策、というような使い分けをしています。
置き場所になかなか苦労しますが、猫たちは思い思いにクレートを使い分けているようで、姿が見えないな、と思うとクレートの中でお昼寝中、ということもよくあります。
まだ何も用意していないな、という方はぜひ、まずは軽くて柔らかいキャリーやスリングからチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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執筆

佐藤 麻衣
一般社団法人全日本動物専門教育協会 家庭犬訓練士中央委員会 中央委員長
一般社団法人全日本動物専門教育協会 動物介在福祉士中央委員会 中央委員長
一般社団法人全日本動物専門教育協会 公認家庭犬訓練士教師
一般社団法人全日本動物専門教育協会 公認動物介在福祉士教師
長年動物の専門学校で教鞭をとり、犬のトレーニングや動物介在福祉活動などに従事。現在は大学や専門学校、国内初の官民協働PFI刑務所の職業訓練プログラムに於いて、トレーニング技術を教え、一般の飼い主に向けても資格取得に向けた講座やペット防災のための犬のトレーニングなど様々なセミナーで活躍。
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