関東では日中35℃を越える日々が連日続いておりましたが、執筆をする7月最終週では一転、涼しい気候に移り変わりました。
8月になると再び厳しい暑さが予想されますが、室内の温度管理、外出時には日傘などアイテムとこまめな水分・塩分補給を徹底し、自身でできる体調ケアを行い健康最優先で乗り切りましょう。
さて、7月末から8月は学生の皆さんは夏休みシーズンですね。
社会人の方であってもお盆休みで連休の方も多く、自宅でペットと暮らす時間を多く確保できたり、一緒にお出かけを楽しんだりと、心躍るものです。
そんな時間がトラブルで苦い思い出になってしまわないよう、今回は夏休みに気を付けたいペットの誤飲誤食についてお話したいと思います。
〇意外と多い?夏の誤飲誤食
夏だからといって、誤飲誤食が結びつく方は少ないかと思います。
夏休みに入ると自宅に友人や親戚が出入りする機会が増えたり、BBQやレジャーなど普段とは違ったイベントが発生する機会が増え、非日常的な環境に人もペットも浮足立ってしまい注意力が散漫になりがちです。
またお子様がいる家庭だと、夏休みで子供の在宅時間が増え、子供のオモチャなど誤飲事故が起きる可能性も上がります。
来客や子供はペットとの暮らしならではの危険性などに気付きづらく、つい無意識にペットの届くような位置に食べ物やオモチャを置いてしまい、そのまま誤飲誤食事故が発生します。
常に飼い主さんが気を張ってしまうと、せっかくの休みのはずが気疲れを起こしてしまいますので、来客や子供に対する事前の注意喚起やサークルなどを用いたペットの隔離をし、ペットの安全を守る工夫をしましょう。
ペットの誤飲誤食は環境整備によってほとんどを防ぐことが可能です。
愛犬愛猫がどんなものに興味を持つか、どんなものを食べてしまうかなどを一番に理解しているのは飼い主さんですので、事前に危険を察知・排除し健康に楽しく休日を満喫していただきたいです。
〇「保冷剤」に特に注意
暑さからペットを守るために保冷剤を活用する飼い主さんも多いと思います。
長時間冷たさを維持してくれるため、外出時にもペットを暑さから守るものとして利用する様子をよく見かけます。
しかし、ペットが保冷剤の袋を噛みちぎってしまうと、内容物を誤飲し事故が起きる恐れがあります。
保冷剤の中身ですが、過去には一部の保冷剤に「エチレングリコール」が使われていたことがあり、このエチレングリコールが非常に有毒でした。
エチレングリコールは甘味があり、ペットが自ら舐めてしまう可能性が高いです。
さらに少量であっても急性の腎障害など、重篤な症状で命を落とす恐れがあります。
昨今では、一般向けの保冷剤ではエチレングリコールはほとんど使われなくなっていますが、海外からの輸入物に使われていることもありますので注意が必要です。
また、エチレングリコールではないものだと高吸水性ポリマーというものが含まれており、水分を吸ってゼリー状に膨張する性質を持っています。
近年の日本国内では高吸水性ポリマーの保冷剤が主流になっていますが、エチレングリコールと異なり、ペットが誤食しても化学的な毒性は低いです。
しかし高吸水性ポリマーは、大量に誤飲すると消化器症状や消化管閉塞を引き起こす危険性がありますので、安全なものとは言い切れません。
保冷剤の中身がどんなものであれ、ペットが誤飲をすれば危険であることは変わりありませんので、食べさせないような管理を心がけてください。
もしも保冷剤の中身を食べてしまった場合、残っている保冷剤の袋や中身を持って、すぐに動物病院を受診しましょう。
私たちの生活の中では、便利なものであっても扱いによってはペットの命を脅かすものがたくさんあります。
この夏休みはペットの健康と安全を最優先に確保しつつ、そのうえで様々な思い出作りを楽しんでいただけますと幸いです。

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執筆
栁澤 公太
一般社団法人全日本動物専門教育協会 公認家庭犬訓練士教師
一般社団法人全日本動物専門教育協会 公認動物共生環境コーディネーター
一般社団法人全日本動物専門教育協会 公認動物臨床助士®
一般社団法人全日本動物専門教育協会 公認トリマー
ペット災害危機管理士®
動物の専門学校にて犬の行動学や人とペットの共生に関して修学。卒業後、ペットリフォームを手掛ける会社に入社し、ペットのための住環境事業に従事。現在は一般社団法人 全日本動物専門教育協会の教師として所属し、高等専修学校や専門学校、大学でドッグトレーニングを主に、その他トリミング、動物看護、ペット防災などペットに関する授業・講座を手広く担当。
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