先月、クイーンズランド州ブリスベン市では、『過去12か月間で犬による咬傷被害は540件、そのうち危険・狂暴であるとの判断が下された犬は65匹』という報告がありました。
カウンシル(市役所)にはこのような犬の事件を担当する9人の調査官がおり、調査の結果その犬が人に危害を与えると判断された場合は飼い主には多くの責任と規制が設けられ、中には殺処分となるケースもあり、‘飼い主の責任‘に焦点が集まっています。
犬を扱うプロによると、飼い主が自分の犬の‘行動’特に‘恐れや不安のサイン’を良く理解していれば人に危害を与えるリスクを下げることは可能であり、ブリスベンに住む犬のトレーナーDee Scottさんは「キレたり相手を噛んだりする犬はそれまでに‘この状況は苦手・不安’といったサインを出しているのですが、飼い主がそれに気が付いていない」と指摘しています。「犬には顔を横に背ける、あくびをする、などの生まれ持った警戒サインがありますが、残念なことに多くの飼い主さん達はそれに気が付いておらず、その状態が続き追いつめられると犬はもう戦うしかないのでキレてしまいます。」と語ります。
犬が人や他の動物に深刻な怪我を与えたとしてその犬を‘狂暴・危険’と判断された場合、飼い主は通常より高い登録料を支払い、(オーストラリアでは全ての犬・猫を地方行政機関で登録することが飼い主の義務)、外出時は口輪をはめ、敷地の境界線に頑丈なフェンスを設けることを義務づけられます。また最悪の場合は人々の安全のために犬は取り上げられ、安楽死となるケースもあります。
ここオーストラリアでもペットの需要が高まった過去18か月のコロナ禍で、犬を飼った動機が衝動的なものである可能性が高く、飼い主の心構えや準備が十分でなかった結果として、トレーニングの重要性にも無頓着であったことも背景にあると推察されます。
現在ブリスベン市に登録されている危険・狂暴な犬の数は474匹。カウンシルは住民と共にこれらの犬の飼い方に問題がないか、住民へのリスクはないかを確認する一方、被害者をサポートするための更なる取り締まりを検討しています。また、同時に‘犬の社会化とトレーニング ‘への迅速な対応を飼い主に呼びかけています。
























































