否定的なストレス
ストレスは犬にとっても人にとっても大変深刻な状態で、真剣に捉える必要があります。
【海外ペット情報③】の記事の中で、私は犬にとっての遊びの重要性について書きました。
私たちと同じように、すべての犬にとって遊び、友達を持つことはとても大切なことですが、それはコントロールされ、ストレスのない遊びであることが非常に大事になるということです。
コントロールされない遊びであると、ストレスのリスクはとても大きくなるものです。ストレスとは生来、生きていくために肯定的なストレスとしてあるものですが、犬がそのストレスをコントロールできない状態になると、肯定的なストレスは否定的なストレスへと変わり、そのことが犬の身体に影響を与え、行動における問題、身体的な病気や性格の変化を引き起こす結果となります。
犬がストレスを感じるとき
いくつかの理由をご存知かもしれませんが、なぜ犬がストレスを受けるのか、コントロールされない遊びのほか考えていきましょう。
- いつもと違った時間に散歩や食事をしていませんか。
犬は習慣行動を好みますので、そうでないと神経質になります。 - おもちゃを使った遊びなど犬を退屈にさせない運動をしていますか。
精神的な刺激の欠如は犬を退屈にさせ、ストレスを感じさせます。 - 音の対策はとっていますか。
21世紀の生活、特に都会の住居環境では、音はとてもストレスを感じさせます。 - あなたの犬が見知らぬ人の手にどれぐらい神経質になるかご存知ですか。
それぞれの犬で違いがありますが、見知らぬ手は、犬の神経に著しく影響を及ぼします。 - あなたの話しかけや、気分があなたの犬を喜ばせていますか。
一生懸命にさせているかもしれませんが、喜んでいるとは限らずストレスになっているかもしれません。
私たち飼い主にできること
それでは、犬のストレスを軽減させるためにも、私たち飼い主が犬にとって、何ができるかを考えていきましょう。
- 音や人込みにさらすような環境下にいないようにしたり、退屈にならない運動を取り入れたりするなどの予防が不可欠です。
- 唇をなめたり、瞬きしたりすることは、ストレスのシグナルです。
行動を真似して返してあげることが、あなたの犬が落ち着こうとするサポートに繋がります。 - あなたの犬が安全圏だとわかり、落ち着くことのできる、クレートやマットを必ず用意してあげてください。
- あなたの犬が不必要な不安にさいなまれないためにも、トレーニングをし、周りの世界や人間のパートナーに自分で対処できる方法を身に付けさせてください。
全ての行動には理由があります。
ヴィべケ・リーセ