私は首輪ではなくハーネスを使うことをいつも推奨します。
ハーネスを使うことは、犬の首、背中、そして全体的な動きにとって、はるかに優しいのです。
ぐいぐいと引っ張りまわされるのは気持ちの良いものではなく、また、たとえ少しの引っ張りでも、犬の首や背中に深刻な障害を負わせる可能性があることが分かっています。
犬の首は私たちの首とまさに同じように作られています。
つまり、首輪を引っ張ることが大きなダメージを引き起こす可能性があるのです。
犬の皮膚もまた私たちの皮膚に非常によく似ています。
あきらかに犬は私たちよりも毛むくじゃらで汗をかきませんし、人間の表皮の細胞が10~15個である一方、犬の表皮は細胞3~5個の薄さであるという違いはありますが、ほぼ同じです。
同じだからこそ、スパイクカラーは犬の皮膚を傷つけますし、犬の筋肉や皮膚と骨格にひどい怪我を負わせる可能性があるのです。
犬の首には犬の健康を保つためのとてもデリケートで大切な生理機能が詰まっています。
たとえば、甲状腺は首の前面の喉頭の下に位置していて、たった一回の首輪の引っ張りが犬の健康に重大なダメージを引き起こす可能性があります。
そんなリスクは冒しませんよね?
ハーネスではなく首輪を装着する唯一の現実的な利点は、ハンドラーが散歩に出かけるときに簡単に素早くつけられるぐらいです。
犬に身体的ダメージを与えるリスクを冒さない一番良い方法は、犬をいつも上手に歩かせてリードを引っ張らないようにトレーニングすることです。
しかし、どんなによく犬をトレーニングしたとしても、犬を散歩させるのにはハーネスはお薦めします。
すべての犬はリードをつけて上手に歩くことを学ぶことができます。
犬の犬生において上手に歩くトレーニングを早く始めれば始めるほど、引っ張りの問題行動に直面しない可能性が大きくなるでしょう。
もし、引っ張りの問題行動に気づいたら犬の年齢に関係なく、ハーネスをつけてトレーニングを開始すべきです。
始めるのに遅すぎるということは決してありません。
真心を込めて
ヴィべケ・リーセ