オーストラリアで自然災害というと、ブッシュファイアー(山火事)、洪水、サイクロンなどが挙げられられますが、中でもブッシュファイアーは一年を通じて空気が乾燥する時期に多く発生し、気温が高くなる夏はとりわけ警戒が必要となります。
地域の獣医師や消防団は、家族の一員であるペットも「ブッシュファイアーサバイバルプラン」に含むことを忘れないようと呼びかけ、避難時の安全対策はもとより煙の危険性などについても多くのアドバイスが発信されています。
先ずは火事がすぐ側に来ていなくても煙による影響は離れた地域にも及ぶことから、犬達は家の中に入れて煙の侵入を防ぐ為ドアや窓を閉め、犬の様子に気をつけながらブッシュファイアーの状況を確認。
犬に不安を与えないよう飼い主が落ち着いて行動することが大切です。
ソワソワしたり、穴を掘り始めたり、何処かに隠れるなどいつもと違った行動を起こしたり、排泄の為に外に出した時に恐怖で逃げ出してしまう犬もいるので、日頃から犬との信頼関係を築き、リコールなどの基礎トレーニングをしっかり入れておくことがとても重要です。
万が一避難しなければならない状況になった場合も、しっかりトレーニングされている犬は、そうでない犬に比べ避難をスムーズに行うことができます。
予め避難プランをしっかり立て家族で演習しておくことと人間と犬の避難パックも用意しておく必要があります。
移動用クレートやシートベルトも忘れずに準備し、犬がストレスを感じているようであれば出来るだけ側に寄り添い落ち着かせ、可能な限りいつもと同じルーティンを続けます。
また、緊急時に犬を何処かに繋いだままにしておくことは禁物で、洋服を着せている場合は脱がせ、必ず名前や連絡先が分かるよう名札をつけておきます。
オーストラリア全土のブッシュファイアーの数は一年で50,000件以上と言われており、この記事を書いている本日(2019年1月)も、ニューサウスウェールズ州では11件、ビクトリア州11件、タスマニア州33件(うち2件は非常事態)、ノーザンテリトリー6件、南オーストラリア州17件、西オーストラリア州11件のブッシュファイアーが報告されています。
南オーストラリア州では2019年1月の最高気温が48.9度にも上り、オーストラリアは記録的な夏を迎えています。
▼Fire Safety for Your Pets
https://www.rfs.nsw.gov.au/__data/assets/pdf_file/0006/9429/Fire-Safety-for-your-Pets-Factsheet.pdf
資料提供:NSW Rural Fire Service