【レポート】10/17（土）ペット災害危機管理士（R）通学認定講座１級

本日は東京銀座セミナールームにおいて、ペット災害危機管理士（R）通学認定講座1級を開催しました。
ペット災害危機管理士（R）は、災害時（地震・火災など）、ペットと飼い主を避難誘導・救援等するため、飼い主の統率を取るスペシャリストとしての認定資格です。

１級講座は、宮城県や熊本県など過去に被災した経験がある地域にご協力いただき、現地で五感を使って学んで頂く講座でしたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、災害経験地からのオンライン講話を取り入れたハイブリッド講座に生まれ変わりました。
現地での体感はなくなりましたが、従来の講座に負けない内容を総勢4名の講師陣より受講生へお伝えさせて頂きます。
講師は、ペット災害危機管理士(R)統括講師の鈴木先生が進行を務め、ペット災害危機管理士（R）1級講師の上野先生（広島より中継）、岡先生、大出先生が講義をさせて頂きます。

講座の冒頭では、受講生にクレド（夢）宣言をして頂き、1級取得後の目標を言葉で具現化することで、周囲を惹きつける指導者を目指して頂きます。

午前の大出先生のパートでは、今までの災害時の行政の動きを交えて学び、行政と自分の連携について考え、対応力を身につけます。
個人や近所などの地域コミュニティのレベルで出来ることは限られます。また、行政の支援範囲（何がどこまで可能なのか）を予め知っておき、自分ですべきこと・やれること、行政に頼ること・頼れること、をしっかり見極めることで、自身や家族を守るために能動的に動くことが出来ます。
アクションでは、ペット災害危機管理士（R）資格を持つものとして、避難所を運営するとしたら、というシミュレーションで具体的な動きを考えて頂きます。
災害発生時に迅速に行動できるように、日頃から自身に災害発生時のイメージとその時の動きをマニュアル化して刷り込むことが大切ということを学んで頂きました。

午後、上野先生のパートでは広島よりリモート中継で、西日本豪雨災害の広島での被災体験を元に講義頂きました。
当時の被害状況をはじめ、後方支援のあり方を主題に、具体的な支援方法を聞かせて頂き、生きたマニュアルとして受講生も知識を得ることができたのではと思います。
講義を聴いた上で、ご自身で飼っているペットと避難することを想像して、上野先生より出題される課題に対してシミュレーションを行うアクションもあります。
ランダムに一部の受講生の方には、上野先生からペット（犬猫種・年齢・避妊去勢の有無）を設定され、それに基づいてシミュレーションをしました。
やはり今日の受講生の皆様は２級資格取得者ですので、急に設定をもらって受講生もすでにシミュレーション済かのように、詳細且つ具体的な解答を発表されていました。

次の岡先生のパートでは、東日本大震災の事例からの講義になります。
東日本大震災発生時の、地震発生→津波観測→津波からの避難指示までの一連の時間経過を、臨場感もって解説しました。

「地震発生！」の掛け声に応じて身を守る動作を取る受講生たち

東日本大震災での被害を後世に伝えるために大事な視点、『絆力』はなぜ大事なのか、過去の災害の復旧復興プランを例に学びながら、前にあった状態より更に良い地域を作っていくための思考を育む講義を頂きました。
過去の被害状況や被災地の写真を数多く見ながら、また、印象に残るキーワードがいくつも散りばめられた講義は、1級取得者として何が大切か、胸に響く講座でした。

今日の講義を受け、受講生には後日課題を提出頂き、その課題を元に審査し合否は後日発表となります。
受講生の皆様、1日お疲れ様でした。

【受講生の声】
・広島からの講話で、避難所の状況を知ることが出来、避難生活未経験者としては、より具体的な行動イメージ、ニーズ、問題点を認識できたと感じました。
・ニュースやネット情報で知るよりも、もっと多くの方が現場で動き支えていたことや課題がたくさんあることが印象的でした。今より更に学び活動したい！と思える内容でした。
・実際の災害現場における今までの状況を聴くことができ、今後何をしたら良いのか考える良い機会になりました。ペット災害危機管理士（R）として自助・共助・公助そして指導、地域において積極的に関わっていきたいです。
・実際の避難所の様子、支援物資の管理方法など大変参考になりました。2級よりも更に具体的な避難所運営が学べました。自分の地域の避難所がモデルケースになるよう、そして事前の防災啓発活動をしていきたいと思います。

ペット災害危機管理士（R）1級講座の次回開催は、2021年1月17日（日）です。