悲嘆という重さに耐える

ラテン語の「gravis(重い)」を語源とする悲嘆(grief)は、主に「深く耐え忍ぶ心の苦しみ」という意味でつかわれます。
ペットの死に際し、どれほど優れた外的サポートを得ることができたとしても、悲嘆は、それを感じる人に個有の心の痛みを与える瞬間があります。
そのような心痛をもたらす悲嘆に、ひとりで耐えなければならない時があるのだ、という意味を内包した考え方といえます。

また、ペットとの関係における悲嘆は、死別時または生別時だけに生じるのではなく、別離を予期した際にも発生することが知られています。

悲嘆の定義

悲嘆にはいろいろな定義があります。
たとえば、

●ペットなどの愛着対象を喪うまいとするさまざまな情緒体験のなかで、それが不可能であることを深く理解することによる激しい絶望であるとする考え方

●悲嘆を正常と異常に分類。
そのうち、正常な悲嘆を、死者に対するイメージへの没頭(※1)、罪悪感、身体的な訴え、攻撃的な反応(※2)、引きこもりなどとする考え方

(※1)例:虹の橋や千の風などの死後世界観を取り入れた空想の中でペットの再生、ペットとの再会を信じるなどの行為
(※2)例:動物病院、ペットショップを相手取った訴訟など

●ペットなどの愛着対象の生命などが脅かされることによる強烈な不安と強い情緒的反応であるとする考え方

●喪失への恐怖と喪失そのものへの情緒反応を区別し、両者の共通点を別離不安とする考え方

などです。

今後、本稿では上記の定義を支持しつつ、ペットロスを広く「喪失に対するさまざまな心理的・身体的症状を含む、情動的(感情的)反応」とし、必ずしも病気を意味しないもの」としてあつかうことにします。

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