悲嘆のプロセス
悲嘆とは克服すべき課題(タスク)であるとする捉え方が主流の時期がありました。
しかし、現在では、段階(プロセス)理論が一般的です。
これは、「悲嘆の経過は、段階的でありながら不可逆的ではなく、行きつ戻りつしながら進捗する」という考え方です。
これにもさまざまなものがありますが、その中に哲学者アルフォンス・デーケンが提唱する以下の12段階があります。
1.精神的打撃と麻痺状態
2.否認(ペットが亡くなったことを認めたくない)
3.パニック
4.怒りと不当感
5.敵意とうらみ
6.罪意識
7.空想形成・幻想
8.孤独感と抑うつ
9.精神的混乱とアパシー(無関心)
10.あきらめ ― 受容
11.新しい希望 ― ユーモアと笑いの再発見
12.立ち直りの段階 ― 新しいアイデンティティの誕生
ここからは、この12段階に沿って、ペットロスにともなう悲嘆の過程を解説していきます。
第1段階 精神的打撃と麻痺状態
ペットの死という衝撃により、一時的に現実感覚が麻痺し、まるで「頭の中が真空になったよう」に感じ、思考力が低下する段階です。
これは、防衛機制(defence mechanism)という、心身のショックを和らげる本能的な機能によって惹き起こされる現象とされています。
この内容については、次回、具体例を挙げて、ご説明していきます。
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