第5段階 敵意とルサンチマン

第4段階「怒りと不当感」によって、飼い主は、パニックに基づく恐怖から離脱し、ストレスレベルを下げるために怒りの反応を示しました。
この怒りは、不当感つまり「なぜ、自分がこのような目に遭うのかが理解できない」という疑問のかたちで生まれました。

しかし、その対象が主に神仏、運命といった目に“見えない存在”であるため、飼い主は、この状態の継続に耐えられません。
そこで、飼い主の怒りのエネルギーは、最愛のペットと自分の身に起きた理不尽な状況を解決したいと願うあまり、さらに増大し、解決策としての“目に見える個人”を求めるようになります。
これを敵意といいます。
これは、とくに権威者に対して発動される場合が多く、ペットとの死別に間に合わなくさせた職場の上司やペットの寿命、病状を改善させることができなかった獣医師などに向けられます。
また、治療期間を共有した動物看護師、トリマーなどのささいな言動、態度も怒りの対象になることがあります。

「ルサンチマン」には、さまざまな意味がありますが、基本的には怨恨であり、強者に対する弱者の憎悪、復讐の衝動を指します。
飼い主が獣医師や動物病院をSNS等で批難し、その権威性を貶めようとするのは、ルサンチマンに無意識に操られ、支配されているからです。

 

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