◯体重
体重は上記の食欲と特に関連が深い重要な指標です。当然ですが、病気などで食べない期間が長ければ痩せてしまいます。また、食べているのに痩せていることや普段通り生活しているのに体重変化がある場合は注意が必要です。体重に影響を与える代表的な疾患として、太っていた子が急に痩せてくる糖尿病や上記の腎臓病や甲状腺機能亢進症による体重減少など色々あります。体重は長期でモニタリングすることが大切です。緩やかに減ってきたのか、急に増えたり減ったりしたのか、それによって考えられる病気なども変わってきます。
少なくとも1週間に一回は体重計に一緒に乗ってねこちゃんの体重を把握しましょう。体重計に乗ることが大変な場合はベビースケーラーにご飯を置いて自分で乗ってもらうことで計測したり、最近ではIoTと呼ばれる機器で猫トイレやボードに体重計が付いていて、自動で計測してアプリで体重を確認出来るものもあります。自分達にあった方法を見つけて是非負担のないやり方で継続してもらいたいですね。

発見出来る病気:糖尿病、慢性腎臓病、甲状腺機能亢進症、消化器疾患、食欲を変化させる病気など

◯排泄物
排泄物も重要な指標です。排泄物としておしっことうんちがあると思いますが、どちらもとても大切です。おしっこに関してはvol.2で慢性腎臓病の記事で詳しく書いておりますので、今回はうんちに関して詳しく解説しましょう。
うんちに関しては形や色においや頻度などが重要です。形としては形のない下痢ではないか、または硬すぎる便で便秘ではないか確認しましょう。下痢の場合は寄生虫や細菌、ウイルスなどの感染症や消化器の病気、食事性のアレルギーなど色々な病気により起こります。また、硬すぎる場合には脱水による便秘や巨大結腸症といって慢性的な便秘により腸が拡張してしまい便秘が悪化する病気もありますので、長期で放置しておくと自力で排便が出来なくなってしまったりすることがあります。
色も黄色や茶色、黒や赤など様々でいつもと異なる色が出たら注意が必要です。普段と明らかに色が違う場合や血便の場合はすぐに受診し獣医師に相談すると良いでしょう。
においも病気の場合は普段と異なることやよりにおいが強くなることがありますので、いつもと違う場合には注意しましょう。

発見出来る病気:寄生虫の病気、細菌の病気、ウイルスの病気、消化器疾患、巨大結腸症、脱水を伴う病気など

ポイント
・毎日のトイレをしっかり確認!
・回数が増えていないか
・下痢や便秘気味ではないか
・色やにおいに変化がないか

上記以外にも普段の行動と明らかに違うことがあった場合には、基本的に注意して様子をみて動物病院に相談しましょう。獣医師は家の様子まで見ることができないため飼い主さん達の情報を頼りに診察や検査を行います。写真や動画に残せるものは撮っておいたり、うんちなどは場合によっては保管しお持ち頂くことでより詳しく検査することが出来ます。

AniCure株式会社 代表取締役/獣医師
日本ねこ医学会(JSFM) 理事実行委員
獣医腎泌尿器学会会員
一般社団法人全日本動物専門教育協会 学術部会学術会員
浅見優樹

AniCure動物病院にて日々の診療業務に取り組みながら、診療とともに腎泌尿器の研究やFIPなどの猫の難治性疾患への取り組みなど日々行っています。より良い獣医療や動物達が健康に長生きすることを目指し、飼い主様への啓蒙講演など多方面での活動を行っている。

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