長生きになったねこの健康事情
現在ねこの病気として多いとされているのは下痢や便秘、嘔吐などの消化器疾患が15.4%、続いて尿石症や膀胱炎などの泌尿器疾患が12.7%、3位が皮膚疾患8.2%となっております。
また、死亡原因の順に疾患別を挙げていくと0-10歳での死亡原因疾患として第1位は泌尿器疾患が22.9%、続いて2位は消化器疾患が15.9%、3位は感染症が10.6%となっています。(アニコム家庭動物白書の保険請求別疾患割合、猫統計より)


こちらをみると順位が逆転しているものなどがあり、あれ?と不思議に思いませんか。
これらの違いはなぜ生じるのでしょうか?
ここからは私の憶測になりますが、よく通院する病気に共通しているものとしてまず発見しやすいことが挙げられます。
下痢や便秘などのうんちの変化、吐いてしまった行動や嘔吐物があること、皮膚などの見た目の変化などは比較的気付きやすいですよね。
もちろんこのような異常がありましたら病院に受診すべきですし、ちゃんと行っていることが統計からわかることは獣医師としてもとても嬉しいことですね。
では、死亡原因疾患はなぜ異なるのでしょうか?
そこを知ることがもしかすると自分の子の命の危機から守ってあげられることに繋がるかもしれません。
実は上位の泌尿器疾患や感染症は外から見た目でわからない病気が多いのが影響しているかもしれません。
泌尿器疾患で多いとされている膀胱炎は血尿や頻尿があり比較的見つけやすいかもしれませんが、もう一つ泌尿器疾患で多い慢性腎臓病は症状が末期になるまで起こらずまた症状も徐々に進行していくため気づかないパターンが多いです。
同様にウイルスや寄生虫などによる感染症はくしゃみや下痢などの症状を起こすものももちろんありますが、食欲の低下など初期ではわかりにくく、進行してから症状が出て病院に受診する頃には末期というパターンも少なくありません。
このような事情があることから皆さんも聞いたことがあるかもしれませんが「ねこは病気を隠す生き物」なんて言われることが多いのかもしれません。
ではこの問題から自分のねこを守るために何をすれば良いのでしょうか?

AniCure株式会社 代表取締役/獣医師日本ねこ医学会(JSFM) 理事実行委員
獣医腎泌尿器学会会員
一般社団法人全日本動物専門教育協会 学術部会学術会員
浅見優樹
AniCure動物病院にて日々の診療業務に取り組みながら、診療とともに腎泌尿器の研究やFIPなどの猫の難治性疾患への取り組みなど日々行っています。より良い獣医療や動物達が健康に長生きすることを目指し、飼い主様への啓蒙講演など多方面での活動を行っている。
◀◀◀獣医師浅見先生の連載ねこ塾vol.1『今の日本のねこ事情』
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▶▶▶獣医師浅見先生の連載ねこ塾vol.3『ねこを命の危機から守ってあげるために必要なこと』
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