2月といったら14日のバレンタインデー。
ヨーロッパやアメリカでは花やカードを大切な人などに送り合う行事ですが、日本ではもっぱらチョコレートなどを送る日となっています。
甘いものが好きな人にはうれしい日ですが、苦手な人にとってはあまりありがたくない日なのかも知れませんね。

そんなバレンタインデーを控えた2月、犬のチョコレート類の誤食が増える傾向にあることをご存じですか?
飼い主なら一度は聞いたことがある、「犬にチョコレートは厳禁」という言葉。
実際はどうなのか、愛玩動物救命士犬猫食環境コーディネーターと共に確認してみましょう。

危険は危険。ただ・・・

犬にも多少なりとも味覚があり、甘味など一部の味が分かると言われています。
そのため、甘い香りや味のするチョコレートは犬にとっても魅力的なものです。

しかし、チョコレートの原料に含まれている「テオブロミン」という成分が、犬にとっては毒となってしまいます。
これだけを聞くと間違えて食べてしまった時、とても焦ってしまうと思います。
ただ、重要なのは中毒症状に繋がりかねない摂取量です。

例えば、体重10kgの犬では、市販のミルクチョコレートを誤食してしまった場合、危険量は約85g、致死量は約430gとされています。
通常販売されている板チョコは60~70g。
これでいくと板チョコを1枚とちょっと食べると症状が出る可能性がある、ということになります。

この危険量や致死量は、カカオの含有量によっても変わってきます。
カカオの含有量が少ないホワイトチョコレートであれば、危険量に達するまで相当な量が必要になりますし、含有量の多いブラックチョコレートでは、ミルクチョコレートの半分ほどで危険量に達すると言われています。
もちろん、身体の小さな小型犬では約20g程度でも中毒症状を表す子もいるとのこと。

少し食べるくらい大丈夫ってこと?

じゃあほんのひとかけらなら、大丈夫ってこと?とほっとする飼い主さんもいるのでは?
でも安心してはいけません。
先述したように、犬の身体の大きさによっても摂取量は変わってきますし、もちろん個体差というものも存在します。
また、テオブロミンだけが問題を引き起こすわけではなく、糖質過多や脂質過多によって引き起こされる問題もあります。
結局のところ、犬がチョコレートを摂取していいことは1つもない、ということです。

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もし食べてしまったら?

中毒症状は、チョコレートを摂取してから6~12時間後に現れてくることがほとんど。
気がつかない間に危険量・致死量を摂取していたとしたら、その間に嘔吐下痢などが見られますから、チョコレートの誤食を疑いましょう。

もちろん目の前で食べられた!気が付いたらなくなっていた!ということなら、まずは吐かせることが一番。
ネットでは色々と犬に吐かせる方法が紹介されていますが、やはり動物病院へすぐに向かうのが一番です。
慣れていないことを自分でしようとすると、何かしらの問題も起きてしまいます。
残っているチョコレートやパッケージを持って、すぐにでも動物病院へ向かいましょう。

食べられないようにするには?

とにかくチョコレートを出しっぱなしにしないことです。
誤食を防ぐにはそれしかありません。
誤食はある意味、飼い主の油断が招いたことでもあります。「届くと思わなかった」「食べると思わなかった」は通じません。

もちろん危険は家の中だけとは限りません。
散歩中の拾い食いなどにも注意してください。
可能なら明るいうちに散歩に行くようにし、どうしても暗くなってしまう場合にはライトでしっかりと照らしながら、そして一番は、愛犬の行動をよく観察し、なにか気になるものがあるようなそれに近づけさせないよう気を配ることです。

補足として・・・。

犬用のおやつに、「ココア風味」というのがあります。
もちろんこれは、犬に無毒な他の素材を使っていますから、与えることに問題はありません。
ただ、香りや風味がココアなので(実際に食べてみました)、これを食べることを覚えると、チョコレートなどにも興味を示すようになる可能性があります。
その可能性を忘れないようにしてください。

 

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