年末年始はクリスマスやお正月関連の飾り物が室内を賑やかにしたり、日頃とは違うごちそうが食卓に並んだりと、誤食が増える時期でもあります。
実際、動物病院に誤食の多い時期は?と聞くと、クリスマスなどのイベントがある時期で誤食などによる来院が増える傾向があるとのアンケート結果も出ているようです。
前回(※)に引き続き、犬猫飼養アドバイザーとお正月に増えそうな誤食についてみていきましょう。

ペットの冬の誤飲・誤食に注意~12月クリスマス編~
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飾りに潜む毒のある植物

例えば、「難を転ずる」としてお正月飾りなどに用いられる赤い実の『南天』は毒のある植物です。
南天は、その葉は薬や食品の防腐剤として用いられることもありますし、その実も薬として用いられますが、薬と毒は紙一重。
多量に摂取すると神経麻痺や呼吸麻痺を引き起こすと言われています。

おせちを一緒に楽しむには

お正月といえばおせち、用意するご家庭も多いと思います。
でも、人用のものをペットにおすそ分けするのはお勧めできません。
というのも、おせちは日持ちしやすいように濃い味付けのものが多く、塩分、糖分ともにペットにとっては過剰摂取となってしまいます。

最近は犬専用のおせちなどありますから、一緒におせちを楽しみたい!という飼い主さんはそうしたものを用意してあげると良いでしょうし、手作りしてあげてもいいかもしれません。
我が家も栗きんとんや伊達巻を作る際、犬用に味付けしないものを別で作るようにしています。

お餅は人も犬も要注意な食べ物!

人に限って言うと、消費者庁が調べたところ、お餅に限らず、食物が原因となった窒息による65歳以上の高齢者の死亡者数は、年間3,500人以上とのことです。
意外と多いですよね。

同じく消費者庁が平成30年から令和元年までの2年間を調査した結果、お餅による窒息死亡事故の43%が1月、特に正月三が日に多発している事実が見えてきたとか!
人の場合は、お餅を小さく切る、食べる前に水分補給して喉を潤す、などの対策が言われていますから、ご家族に高齢の方がいらっしゃる場合には消費者庁の注意喚起を参考にしてみるといいかも知れません。

では、犬の場合はどうでしょうか?
お餅そのものは、犬にとって魅力は少ないかも知れませんが、甘いあんこや香ばしい香りのするお醤油などでトッピングすると、とたんに興味をひいてしまうことでしょう。
しかも犬の場合、食べ物をよく噛んで食べるという習性はあまりなく、ある程度の大きさであれば噛まずに飲み込んでしまいがちです。
そのため、喉や消化器官でつまらせてしまう可能性が高いと考えられるのです。

食卓に食べ物を並べたら、盗み食いされないように目を離さないこと、落としたものを拾い食いされないよう気をつけること、来客などが気軽にペットに食べ物を与えないように配慮すること。
ぜひ、これらのことを頭の隅っこに置きながら、ペットと楽しく安全に年始年末をお過ごしください。

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