暑くなったり寒くなったり、着るものに困る季節ですが、もう衣替え!!皆さん準備は出来ていますか?

今回は猫の腎不全の新しい薬について、猫健康管理士からお話しします。

昨年度、猫の腎不全用のお薬が発売されました。もともとは、人や犬用に開発されたものが、猫の腎不全のお薬として発売されました。この新薬が発売されるまでは、腎臓病の治療といえば残された腎機能を少しでも長く保たせるため、腎臓の負担を少なくするための薬の投与や輸液、食事療法が主でした。

猫の腎不全発症確立は非常に高く、とても身近な病気ですが、なぜ発症するのかもまだ解明されていないとのこと・・・今回はその中で発売された新薬についてご紹介します。

どんな、効果があるの?

この新薬はもともとは、人の慢性動脈閉塞症や、犬の心臓病用に作られた薬です。その薬が、猫の腎不全にも効果があると実証され、昨年度、正式に認可が下り発売されました。

簡単に説明すると、血管を拡張させる作用によって腎機能の低下を抑制、食欲不振や体重減少、嘔吐などの症状を改善するという薬です。この効果により、腎不全の進行を遅らせることができるそうです。壊れた腎臓を修復するものではなく、あくまでも進行を遅らせる為のお薬です。

一日何回飲むの?

朝・晩の二回の投薬が必要となります。薬が途中で溶けないようにコーティングしてあるので、砕かず錠剤をそのまま飲ませてあげるのがベスト。錠剤では飲まない場合は、獣医師に相談してください。

副作用はあるの?

現在では、目立つ副作用は見つかっていません。比較的安全な薬です。ただし、降圧剤など他の薬を飲んでいる、他の疾患がある、体重が2キロ以下の場合は必ず獣医師と相談してから服用してください。

いくらぐらいかかるの?

病院によりますが、1錠100円~200円が相場。月額にすると、10,000円~15,000円程度かかると言われています。

 

腎臓は一度壊れてしまうと、回復が難しい臓器です。「物言わぬ臓器」と言われるほど発見にも時間がかかったりします。
服薬することで完治するわけではありません。しかし、飲み続けて明らかに腎臓マーカーが下がったという結果も出ています。継続する事によって猫ちゃん自身の体も楽になってくることもあります。継続的に投薬を行い病気と上手く付き合っていきましょう!!

 

猫の飼い主さん必見!12月に顧問獣医師による猫の腎臓病に特化した1Dayセミナーを開催します。詳しくは、セミナーページをご覧ください。

■12/1(土)セミナー「愛猫の腎臓を守ろう!現役獣医師から学ぶ猫の腎臓病」

メルマガ★講座・セミナー情報、獣医師からの健康管理注意点など飼い主様に役立つ情報配信中★
メルマガサンプルはこちら
(アドレスだけで登録できますので是非お気軽に)