今年もすでに水害による甚大な被害が起きています。
水による被害だけではなく、水害はその後に感染症という被害をもたらすことがあるため注意が必要です。
数ある感染症の中から、ペットにも感染する可能性のある2つの感染症について、愛玩動物救命士ペット災害危機管理士(R)からご紹介します。

水害の後に見られる感染症「レプトスピラ症」

レプトスピラ症は、病原性レプトスピラに感染することが原因で、人もペットも感染する人獣共通感染症です。
病原性レプトスピラは保菌動物(ドブネズミなど)の腎臓に保菌され、尿中に排出されます。
人間へは、保菌動物の尿で汚染された水や土壌から経皮的、あるいは経口的に感染します。

病原性レプトスピラに汚染された山の土などを含んだ水が山や川から大量に押し寄せることで、街中にこの菌が入り込むことになります。
そして、その汚染された水の中を避難したり、後片付けをすることで感染するリスクが増します。

この病気は先述したように犬や猫などのペットも感染します。
猫は感染しても特に症状は出ませんが、犬では死亡例もあることから、ワクチン接種を勧めることもあり、とくに西日本を中心とした地域や犬を連れてアウトドアを楽しむことが多い飼い主には、この病気のワクチン接種を推奨しています。

水害の後に見られるもう一つの感染症「破傷風」

破傷風は土壌中などに広く存在する細菌である破傷風菌が傷口から侵入して感染します。
この時、破傷風菌が感染する傷口は、本人も気が付かないくらいのすぐ治ってしまうような小さな傷から大きな傷までさまざまで、気が付かないうちに感染してしまっていたということもあります。

この病気は、人や馬への感染が知られていてワクチンもありますが、犬や猫も稀とはいえ全くないとは言い切れません。
そのため、土砂が含まれた水などから感染することも考えられます。

 

レプトスピラ症であっても破傷風であっても、皮膚や傷口からの感染が懸念されますので、避難時や災害の後片付けの時などは皮膚をさらさないように長そで長ズボン、厚手の手袋、底のしっかりした長靴を用意すること、乾燥して粉塵が舞いはじめ場合には、それらに含まれるウイルスなどを吸い込まないためにあれば粉塵マスク、なければ通常のマスクの内側に一枚ガーゼを足すなどして予防していきましょう。

また、被災したストレスによって抵抗力が落ち、感染症に罹りやすくなることも考えられます。
それと同時に、この時期の作業では、熱中症も考慮しなくてはいけません。
特にマスクをしていると暑さは感じるものの、保湿されているおかげで喉の渇きを自覚しにくいとも言われています。
次の雨が降る前に次の災害に備える、として一気に片づけをしたいのは理解できますが、意識的にこまめに休憩を取ることで、体力の消耗を緩やかにすることもできます。

災害はいつどこで起きるかわかりません。
日本は、梅雨時期の水害に始まり、台風被害、地震被害など一年を通して何らかの災害に見舞われる国です。
その中で、感染症の知識を持つことで防ぐことのできる被害もあることを知っておきましょう。

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