今年も寒さが顔を出し始めましたが、ご自身もペットも寒さ対策と体調管理は万全でしょうか?
筆者の実家に住む犬は高齢で被毛も薄くなり始めているため、洋服を着こんでこたつの中で丸くなっているようです。
寒さは体温を奪い免疫力を低下させるため、防寒や栄養補給、十分な睡眠を意識し体調管理を心がけましょう。
今年は「感染症ドミノ」に要注意
さて、寒さに身を震わせる冬季ですが、例年この時期になるとインフルエンザをはじめとする感染症が流行しますね。
ただ、これまでのコロナ禍によって個人の衛生管理の意識が向上し、感染率が低下傾向にありました。
新たな感染症流行によって、別の感染症の感染率が低下するというのも皮肉なものです。
ですが今年は、長引いた暑さにより秋が短くなり、夏に流行する感染症と冬に流行する感染症が同時流行する事態となっており、体力が弱った状態で次々と別の病気に感染する「感染症ドミノ」が増えているそうです。
愛玩動物保健衛生士と今一度自己防衛のための衛生管理と、犬猫の注意点も振り返りましょう。
アルコール系消毒液の危険性
感染対策として大切なことは手洗いうがい、マスクの装着等様々ですが、消毒も重要です。
消毒と聞くと一番に思い浮かぶものはアルコールによる消毒という方が多いのではないでしょうか?
コロナ禍を経て、公共施設の出入り口にはほとんどの施設で手指消毒用のアルコール消毒液が設置されています。
新型コロナウイルスも勿論、インフルエンザにもアルコールは有効とされています。
しかし、ここで気を付けたいことが、犬猫にとってアルコールは非常に危険なものであるということです。
犬猫はアルコールを分解する能力がなく、少量でも舐めてしまうと嘔吐やふらつき、意識障害などの重篤な中毒症状引き起こし、最悪の場合命を落としかねません。
人が過剰にアルコールを摂取した急性アルコール中毒のような症状ですが、犬猫は体内にアルコール分解酵素を持たないため、少量を舐めてしまうだけでも、これだけの症状を引き起こしてしまう危険性を秘めています。
例えば家庭でアルコールをスプレーし、拭き掃除した場合でも、アルコールが残っていれば大なり小なり症状を引き起こす可能性はあります。
スプレー以外にも、アルコールの除菌シートを使って放置したものを犬が咥えてしまうという危険性がありますので、保管場所や処分にも気を使いましょう。
アルコール除菌アイテムは、私たち人間にとっては非常に身近なものであり、コロナ禍によって必要不可欠なアイテムの一つになっております。
自宅に揃えてある消毒アイテムの成分を確認し、アルコールなどペットに毒性が強いものに関しては管理方法を改めましょう。
犬猫の手が届かない場所に保管したり、開けられない収納の中にしまうなどの対策が必要です
掃除や食事の前など、生活の様々なシーンで使用するため、ここまで管理をするとなると面倒に感じるかもしれませんが、大切な家族を守るために重要なひと手間です。
2024年も残すところ約一か月となりました。
日頃の体調管理に注意し大切な家族と共に、元気に今年の締めくくりと新しい年を迎えられるようにしましょう。
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