新型コロナウィルス流行の影響で、犬や猫といったペットを飼う人が増えました。
自粛で家にいることが多くなったことが要因かどうかは確かではありませんが、実際問題としてこの自粛中にペットを飼った家庭には、ある傾向が見られるそうです。
犬猫行動アナリスト犬猫飼養アドバイザーが解説します。

犬は不安が行動に現れる

新型コロナウィルスの自粛中に犬を飼った家庭に見られる傾向、それは飼い主と飼い犬に見られる「共依存状態」です。
共依存とは特定の相手との関係に依存しすぎる状態のことを指します。
犬の場合、「分離不安」という言葉で表されることもあります。
飼い主に依存しすぎて、姿が見えないと落ち着きをなくし、鳴き続けたり、吠え続けたり、部屋の中を荒らしてみたりと、現れる行動は様々ですが、結局は「飼い主がいないと不安でしようがない!」という状態です。
コロナによる自粛によって必然的に一緒にいることが増えたことで、留守番を経験することが少ないまま、自粛から徐々に普段の生活に戻り始めたために急に独りを経験することになり、その不安が行動に現れているのです。

飼い主も愛犬を心配し過ぎる傾向に

犬の分離不安だけであれば、今までもごく普通にあったことです。
しかし今は、飼い主も

  • 家に残してきた犬が心配で仕事が手につかない!
  • 買い物に集中できない!
  • 犬が心配で外出できない!

といった状況になっているというのです。

今はペットカメラなどで外出先から愛犬の様子を確認できる環境が整っているものの、いざ確認して問題を起こしていたとして、その対応を誰かに頼める状況にあるでしょうか?
ただペットカメラを設置しただけではより心配事が増えるだけ。ペットカメラを設置する場合には、必ず緊急時の対応まで考えて用意しておくことをお勧めします。

猫ではストレスから発病するケースが

犬では分離不安とともに飼い主にも影響が出ている共依存状態が見られ、猫では急性の膀胱炎や腎臓病が見られるようになったそうです。
これも、自粛が原因と言えます。
いつもは会社や学校に行っている飼い主が在宅ワークやオンライン授業により家にいるようになり、猫のストレスが倍増。そのため、膀胱炎や腎臓病を発症してしまったというのです。
この病気は命にも関わりますから、どこかいつもと様子が違った時には、すぐにでも動物病院へ連絡しましょう。

自粛生活中は猫のストレス緩和に気を配りましょう

変異株の拡大により全国的に感染者数の増加が止まらない今、3度目の緊急事態宣言が都道府県単位で発令され、まん延防止重点措置により市区町村単位で外出自粛が呼びかけられていたりするなか、だからといって猫の健康のために飼い主が外出し、自分の健康を危険にさらすわけにもいきません。
このようなときは、自宅の中で猫が独りになれる場所、時間を意識的に作ってあげる必要があります。

特に子どもがいる家庭では、子どもたちも外に出られないストレスなどから大きな声を出しやすくなったり、大きな音を立てながら部屋中を駆け回ることもあるでしょう。
しかしそれも猫にとってはストレスを感じる一因となります。
それを防ぐ意味でも、騒いでいい時間と静かにする時間をしっかり区切ったうえで、なぜ静かにする必要があるのかを子どもがわかるようにきちんと説明すると、猫への理解がもっと進むことでしょう。
親も、子どもも、猫も、それぞれの時間と空間をきちんと確保しながら、健康的にこの新型コロナウィルスを乗り切っていきましょう。

 
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