昨年、犬を飼うと思春期の子の「幸福度」に好影響を与える、という研究結果が発表されました。
その内容から、人とペットそれぞれの幸福について、犬猫飼養アドバイザーと一緒に見ていきましょう。

人がペットからもらう幸福度

従来の研究から、飼い主は飼い犬と見つめ合うと幸せホルモンと呼ばれる「オキシトシン」が分泌されることがわかっています。
今回の研究では、その対象を思春期を迎える年代に固定し、10歳ごろから徐々に下降するといわれる人の幸福度が、12歳時ではどのように変化するかを調べました。

対象は

  • 犬を飼っている家庭
  • 猫を飼っている家庭
  • どちらも飼っていない家庭

それぞれ調査をすると、犬を飼っている家庭で最も幸福度の下がり方が低かったとの結果が見られたそうです。

もちろん、猫を飼っている家庭、犬と猫どっちも飼っている家庭、そのほかのペットを飼っている家庭では「犬に負けないくらい幸せだよ!」と言われると思います。
ではなぜ犬でより好影響の結果が出たのかと言うと、やはり猫や他の動物より長い間、人と一緒に暮らしてきた、という歴史が関係しているのかも知れませんね。

人と暮らすペットの幸福は?

このように、犬を飼うことで人にもたらされる幸福は科学的に検証されつつあります。
では人と暮らす犬の幸福はどうなのでしょう?

例えば、「動物福祉(Animal welfare)」と言う言葉があります。
この「動物福祉」とは、一言でいえば、「動物が精神的・肉体的に充分健康で、幸福であり、環境とも調和していること」を意味します。

もともと群れで生活する性質の犬は、孤独に弱い傾向にありますが、それでも人と生活する上ではある程度の孤独に慣らす必要性があります。
しかし、孤独に慣らすトレーニングを怠り、飼い主がいないと不安に陥り鳴き続けたり、部屋の中にあるものを壊してしまったりすることが、精神的に健康と言えるでしょうか?

昨年からは自粛されているところが多いですが、夏に大きな音の出る花火大会などに連れて行くことが、本当に犬にとっての幸福と言えるでしょうか?

他にも、たくさんの人がいる場所に連れ出すこと、ごはんやおやつを与えすぎて肥満にしてしまうこと、添加物などを気にしすぎて手作り食にした結果、栄養不足に陥るなど、人が良かれと思って行うことが、本当はその子にとって苦痛になってしまっていることもあります。

ペットの幸福を考える

犬や猫といった人と一緒に生活してくれる動物たちから私たちがもらう幸福は、前述したように研究され、徐々に解明されつつあります。
もらう一方ではなく、犬や猫の「本当の幸福」とは何か、真剣に考えてみませんか?

 


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