外で排泄させている犬の飼い主には、少し耳の痛いお話かもしれません。
しかし、このことが遠因となり、人が傷つく可能性があることを知っておきましょう。
犬猫飼養アドバイザーが最近のニュースから、飼い主の責任と散歩のマナーについて考え直してみようと思います。

原因は犬のおしっこ?信号機が腐食で倒壊

何の話かというと、「信号機倒壊の原因に‘犬の尿’」が潜んでいるというのです。
2021年2月、三重県鈴鹿市の交差点で、信号機の鉄柱が根元から折れる事故が起きました。
幸いけが人はいなかったものの、耐用年数50年に対し、折れた鉄柱は設置から23年しか経っていませんでした。
調べたところ、倒れた信号機の根元付近からは、同じ交差点にある別の信号機のおよそ40倍、倒れた信号機の柱からは8倍近い尿素が検出されました。
また、今回倒れた信号機のそばは、犬の散歩コースだったことがその後の警察の調べで分かっています。

このことから、警察は「犬の尿に含まれる塩分などが原因で柱の腐食が通常より早く進んだ可能性が高い」とする調査結果をまとめるに至りました。
警察は、少しの尿であっても長い年月繰り返されることで公共の施設に大きな影響を与えてしまうため、犬の散歩の際は工夫してもらえれば、と話をしたそうですが、これを聞いた飼い主たちからは、「すぐに辞めさせるのは難しい」、「外で排泄させられないとするとどうすればいいのか」、といった困惑の声が上がったそうです。

もちろん、このような声に共感する飼い主は多いことでしょう。
しかし、過去にも耐用年数に満たないコンクリート製の電信柱が倒壊する原因となったり、今回のように信号機が倒壊したり、場合によっては死亡事故にもつながりかねない重大事象だということを、犬を飼っている人は理解しなければなりません。

飼い主のマナーとして外では排泄させない意識を持とう

一番の理想は、外での排泄はさせずに室内でさせてから散歩に出ること。
でもこれはすぐには難しいと思います。
今すぐにでもできることといえば、オスであればマナーベルトを、メスであればマナーオムツを装着して散歩に出かけることです。
水などで流している飼い主も多く見かけますが、あれは尿を広げているだけ。
さらには、路上に広がっているので知らない人は希釈された尿を踏んで歩いてしまう可能性すらあります。
「うちの子には無理」、「トレーニングが難しい」と諦める前に、様々なグッズも活用しながら、飼い主の責任として「犬の尿による倒壊事故」を起こさないよう努力していきませんか?

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