新型コロナウイルスの感染流行の影響でペットを飼う人が増えました。感染拡大防止に伴う外出自粛により、自宅で過ごす時間が多くなり、ペットを求める人(家庭)が増えたからです。
本来であればしっかりと事前準備と事前学習をしてから犬猫を迎えてほしいものですが、衝動的に飼ってしまった人も多く、飼養方法の相談が増えているそうです。
なかでもトイレは覚えてもらわないと困ることの一つですので、今回は犬猫飼養アドバイザーより、犬のトイレトレーニングと周囲へのマナーについて、お話します。
トイレはペットシーツでするものと覚えさせる
長距離移動の中でも、新幹線や飛行機など、目的地までの時間が大体わかっていれば、乗る直前に排泄を済ませたり水を控えることで、排泄をある程度コントロールできますが、車での移動となるとそうはいきません。
渋滞に巻き込まれると、人間もトイレが心配になりますよね?
そんな時、ペットシーツでトイレをしてくれれば、車内であっても周囲を汚さずにトイレをさせることが可能です。
狭い車内でも、バックシートを倒してペットシーツを敷くことで、排泄場所を確保することができます。
しかしこれは、日頃から「トイレはペットシーツでするもの」と教えていないと、なかなか上手くいきません。
屋外でしか排泄をしたことがない犬は、突然ペットシーツを出されても「何これ?」なのです。
ですから、日頃から排泄はペットシーツでするようにトレーニングし、散歩はあくまでも散歩(排泄の時間ではない)として区別することから始めましょう。
トイレの場所決め
さて、室内にペットシーツを用意しても、思うようにその場所でしてくれないこともあるかと思います。
そのような場合は、まず、ペットシーツを敷いている場所を見直してみてください。出入り口に近い所や少し騒がしい場所に敷いてしまっていませんか?
どんな生き物でも、排泄中は無防備になってしまうため、そうした場所だと落ち着いてトイレができません。そのために違う場所で排泄してしまうことがあります。
一番良いのは犬が「トイレはここ!」と自分で決められることですが、それで飼い主の生活に支障が出てしまっては意味がありません。
なるべく静かな場所、犬が安心して排泄できる場所を探し出してあげるようにしましょう。
サークルと号令でトイレトレーニング実践
トイレの失敗を防ぐなら、サークルは欠かせません。
ペットシーツを敷くだけでは自由に動き回れるため、失敗も多くなります。
その点、サークルを使用すると、中でどれだけ動き回ってもサークルで区切られたエリアから外れることがないのでトイレの失敗も少なくなります。
ただし、トレーニングのし始めはサークル=トイレと認識していないため、飼い主の誘導が必要です。
犬が床の匂いを嗅ぎだしたり、くるくる回りだしたり、そわそわし始めたら排泄のサインかも知れません。
そのサインを見逃さずに、サークルに誘導してあげましょう。
同時に、「ワン・ツー」や「トイレ・トイレ」「ちっ、ちっ」など号令をかけます。
号令と同時に排泄を促すことで、いずれわ犬の排泄をコントロールできるようになり、旅行中など「今してほしい!」という時に排泄をしてもらうことができるようになります。
失敗の予防は忘れずに
屋外でしかトイレをしない子は、サークル・ペットシーツ・号令を上手に使って、トイレトレーニングを行ってみてください。
加えて、トイレの失敗を防ぐ方法として、マナーバンドやオムツを使うこともあります。
特に、一緒に宿泊できるホテルやレストランなど、一般の方も多く利用するような場所では、トイレを失敗する可能性が少しでもあるならマナーバンドやオムツの利用をお薦めしています。
万が一失敗してしまったときに、一般の利用者の方々に嫌な思いをさせてしまうことを防ぐためです。
飼い主さんのなかには「いつもは失敗しないのに」と仰る方もいます。
しかし、その時その場にいた方々には「いつも」がわかるはずもありません。
犬にしても、慣れない場所で緊張してしまった、体調が悪いなどの理由から、排泄を失敗してしまう理由はいくらでも考えられます。
たった一度の失敗が、「だから犬はだめなんだ」という思いを抱かせてしまう要因になり得ることを頭に入れておきましょう。
その結果、マナーが悪いという理由で利用できなくなってしまっては元も子もありません。
トイレのマナーをしっかり守るのと同時に、少しの配慮でみんなが気持ち良く過ごせることを忘れないようにしましょう。
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