日本や周辺域で3月にM4.0以上の地震が195回発生したと気象庁から発表されました。
また、4月に入ってからの1週間も最大震度4のやや強い地震がたびたび発生しています。
政府の地震調査委員会からも「日本は地震大国。改めて地震への備えを意識してほしい」と呼びかけられています。

備蓄や家具の固定など日常で出来ることは既に対策済みの方は多いと思いますが、自宅からの避難が必要になる程の被害を受ける可能性にも備えておかなければなりません。
ペットと共に避難する態勢は出来ていますか?残念ながら物資の準備だけでは、ペットを連れての避難は出来ません。

今回はペット災害危機管理士(R)より、災害時ペットを連れて避難する「同行避難」と「同伴避難」の意味と違いについて、環境省が策定した「人とペットの災害対策ガイドライン」に書かれた文章を参考にして、説明させていただきます。

「同行避難」とは・・・

災害の発生時に、飼い主が飼養しているペットを同行し、指定緊急避難場所等まで避難することをいいます。
同行避難とは、ペットと共に移動を伴う避難行動をすることを指し、避難所等において飼い主がペットを同室で飼養管理することを意味するものでありません。

「同伴避難」とは・・・

「同行避難」がペットとともに安全な場所まで避難する行為(避難行動)を示す言葉であるのに対して、「同伴避難」は被災者が避難所でペットを飼養管理すること(状態)を指します。

▼重要なのはここからです▼
ただし、同伴避難についても、指定避難所等で飼い主がペットを同室で飼養管理することを意味するものではなく、ペットの飼養環境は避難所等によって異なることに留意が必要です。

インターネット等でこの2つを検索すると、必ずといっていいほど、同伴避難は避難所でも一緒の空間で過ごすことができる避難のことを意味しています、と説明しています。

しかし、環境省が定めた「同伴避難」はあくまでも被災者が「避難所で飼養管理すること」を指し、「一緒の空間(同室)で過ごす」とはいっていないのです。

もちろん避難所によっては一緒に過ごすこともできるかも知れません。
ただし、「吠え」や「排泄の問題」などを抱え、飼い主がペットをコントロールできない状況にあれば、他の避難者のことを考えて、同室での避難は難しくなるのは当然のことです。

だからこそ、日頃からしっかりトレーニングすることが飼い主には必要になるのです。

また、最近は狂犬病予防ワクチン等を獣医師の判断なく受けさせない飼い主も少なくないと聞きます。
もちろん病気や高齢によって免除されている場合は獣医師から書類が発行されます。
これも、1年に1回きちんと獣医師に診断してもらった上で、1年間の免除という形で発行されます。

万が一の大規模災害が起きた場合、注射済票や鑑札をつけていない犬は避難所に入れなくても仕方ありません。
過去には狂犬病予防注射を受けさせていなかった飼い主が逮捕された例もあります。
守らなくてはいけないことを守らずに、ただ守ってもらうことを期待するのはあまりにも自分勝手です。

日頃からしっかりトレーニングをして災害に備えること、狂犬病や混合ワクチン、外部・内部寄生虫予防など、「飼い主の義務」として備えるようにしましょう。

この記事をお読みの皆様。
周りの飼い主さんたちにも、「同行避難」と「同伴避難」の正しい知識、日頃から備えることの大切さを伝えていってくださいね。

 

ペットとの防災、同行避難について正しく知り防災意識を高めるには?
ペット災害危機管理士(R)通信認定講座ペット災害危機管理士(R)通学認定講座で、人とペットの身を守ることを重点に災害発生時の危機管理の知識を学べます。

 

▼こちらもチェック!
ペット災害危機管理士(R)が解説!ペットとの同行避難を叶えるために
この記事を読む

ペット災害危機管理士(R)が解説!ペット同行避難の具体的な行動を考える
この記事を読む

ペット災害危機管理士(R)が解説!ペットのことも考えた豪雨災害への対策と心構え
この記事を読む

 

メルマガ登録 資格とセミナーの最新情報をゲット★SAE公認動物講師からのプチ講座・セミナー情報、獣医師からの健康管理注意点など飼い主様に役立つ情報配信中★
メルマガサンプルはこちら
(アドレスだけで登録できますので是非お気軽に)