11月5日は「世界津波の日」「津波防災の日」です。
安政元年(1854年)11月5日に起きた巨大地震(安静南海地震)によって生じた津波が集落を襲った時に、収穫した稲むらに火をつけることで周囲に警告を知らせ、いち早く村人を安全な場所に誘導したという実話にちなんでいます。

防災・減災への意識が高まり、日頃から準備をしっかりしている方もいれば、避難所の場所は知っているけれど、何を持っていけばいいのかわからない、避難所には何があって何が無いのかわからないから持っていくべきものがわからない、どの時点で避難を開始すればいいのかわからない、といった声をまだまだ耳にすることがあります。

しかし、今一度振り返ってみてください。
日頃から準備している方も、まだそこまで準備が進んでいない方も、避難を現実的に考えているかどうかを。
今回は具体的な避難行動について、ペット災害危機管理士(R)からお話します。

ペット同行避難の確認

例えば最寄りの避難所にペットを連れて避難ができるかどうか確認する場合、
●大型犬を連れて避難できるか
●多頭飼育者の受け入れをしているのか
など、詳細に確認していますか?

というのも、ペットと一緒に避難する場合、連れて逃げるのはひとり1頭が基本とされているからです。
もちろん「あくまでも原則」であって規則等で決められているものではありません。
しかし、多頭飼育者が一か所の避難所へ集中し、ペットを受け容れられない状況になることも考えられます。
だからこそ、事前の避難所への確認が必要になるのです。

車での避難

また、大型犬を複数飼っている、猫を複数飼っているという飼い主さんたちからは、車で避難するのはどうだろう、というお話が出ることもあります。

人の避難でも、車を活用した方が良い場面はたくさんあります。
常日頃から車に避難グッズも載せておけばより早く避難を開始することができ、また、避難生活をおくる際にも、個人のスペースが確保しやすいため、車での避難を考えている方も大勢いることでしょう。

ただし、忘れてはいけないのは、車での避難も完璧ではないということです。
水害では、避難のタイミングを見誤ると浸水によって立ち往生を招き、より危険性を増してしまいます。

実際、2019年関東で相次いだ台風や豪雨被害では、車で避難した方の3割以上が避難中に車ごと流されたりして亡くなる結果となってしまっています。

地震の場合、建物などの倒壊などによって、道路がふさがれている場合は走行不能になってしまったり、渋滞によって身動きできなくなることもあります。

先の先を考える

このような事態に直面した時の「次の行動」まで考えていますか?
災害は起きてみなければわからないことはたくさんあります。
日頃から備えることを第一の基盤として、これがダメだったときはこう動く、という「次の一手」は必ず用意しておきましょう。

「避難グッズを用意しているから大丈夫」「ペットを連れた避難訓練に参加しているから大丈夫」「防災セミナーを受けたから大丈夫」と安心するのではなく、実際に災害が起きていつもとは違う状況になったときに、どのように対応するのか、すべてのペットを連れて逃げることが本当に可能かどうか、出来ないときはどうしたらいいのかを具体的に考えることが、本当の防災・減災に繋がるのではないでしょうか。

 

車の窓から顔を出す犬2頭

 

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