季節の変わり目、特に冬に向かうこの時期は、人もペットも体調を崩しやすい頃ですね。特にペットは体の調子が悪くなっても言葉にして私たち飼い主に伝えることができません。人もペットも、なるべく不調に陥らないよう、普段の生活習慣を整えて病気になりにくい強い身体作りをしていきたいですね。今回は、生活習慣を整えるのに役立つ東洋医学の考え方や現代医学との違いについて、犬の東洋医学生活管理士からご紹介します。
東洋医学の基礎
東洋医学という言葉は、一般的に中国の鍼灸や漢方薬などによる治療(中国医学)と思われがちですが、本来は広い意味でアジアの伝統医学を指します。
大きくはインドのアーユルヴェーダ、アラビアのユナニ、そして中国医学の3つになります。日本には、中国医学が奈良時代に入ってきて、その後、日本の風土に合わせて発展したものが漢方医学と呼ばれています。
東洋医学と現代医学の考え方
現代医学は、理論に基づき科学的に分析をした治療を局所的に行ないます。
一方、東洋医学では、東洋医学の長い歴史の中で培われた経験をもとに総合的に判断する治療を行ないます。東洋医学では、動物の全身は関連する1つの有機体として捉えるので、全体のバランスを捉え一人ひとりに合ったオーダーメイドの治療を行ないます。
分析・治療方法
現代医学では、様々な検査を行いデータをもとに判断していきますが、東洋医学では四診で全体・局所的に観察し経験をもとに主観的に判断します。
そして東洋医学の治療方法は現代医学の合成薬とは違い、自然成分の生薬を組み合わせた漢方や鍼灸を使って行なわれます。
陰陽論の考え
東洋医学で特徴的な考えに陰陽論があります。陰と陽、この言葉は聞いた事のある方も多いと思いますが、世の中のあらゆるものは全て陰と陽の対になっているという考え方です。
例えば表と裏、上と下、動と静など挙げればきりはありませんが、これは自然界でも同じことが言えて一日の昼と夜、季節の夏と冬というように陰と陽はお互いにバランスを取りながら変化しています。
この陰陽は生物(動物)の身体にも存在し、このバランスが保たれている状態が健康な状態を表します。
陰陽論以外にも、東洋医学には特徴的な考えがたくさん!!
難しい話にも思えますが、日頃私たちが使う漢方薬もこの東洋医学の考え方のもと生み出されています。
難しいようで身近な東洋医学。最近では、犬用の漢方も売り出され、より身近になってきました。是非、愛犬の健康維持にも東洋医学を取り入れてみませんか?
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