二十四節気の「大寒」を迎え、暦の上では春に向かい始めるとはいえ、今から半月ほどの期間が一年で最も寒さが厳しくなる頃です。
いくら毛皮をまとっている犬猫でも、寒さで体調を崩すことも。
特に、室内の暖かさと外に出たときの寒暖差は人でもキツイものです。
ペットたちは被毛という自前の毛皮を着ているからと安心するのではなく、様子を見ながら防寒対策をしっかりとしていきましょう。
今回は犬の健康生活管理士から、冬特有のペットたちの注意すべき点と対策について解説します。

特に気を付けたい子犬とシニア犬

体温調節機能の不完全な子犬や、歳をとったことで抵抗力が衰え始めているシニア犬は寒暖差に弱いもの。
散歩などに連れ出すときは、一枚洋服を着せるのもいいでしょう。
特に、被毛に覆われていない腹部などを重点的にカバーしてあげるといいでしょう。

とはいえ、ホッカイロなど温度が調節できないものを身に着けさせるのは危険です。
低温ヤケドなどの原因になりますので、気密性の高い布で作られた洋服を用意してあげるといいですね。

また、シニア期で特に心配なのが、「隠れ脱水」です。
そもそもシニアペットは運動量が減ったり寝る時間が増えたりと、体を動かさないことが多くなり、それに伴い飲水量が低下しがち。
(逆に、体の不調で水を大量に飲む場合もありますから、飲水量には気を配りましょう)
さらにそこに寒さが加わると、他の時期よりさらに飲水量が落ち込むことがあります。
にもかかわらず、室温は暖かく、もしくはこたつに入ったまま数時間も出てこない、という状況があるかも知れませんし、空気も乾燥しています。
そうすると、知らず知らずの間に脱水症状に陥るケースがあるのです。

もちろん自分から積極的に水を飲んでほしいところですが、それが難しいようであれば、お水をぬるめの湯冷ましに変えたり、フードやおやつを、ふやかしたりウェットタイプに変えるなどして「水を飲む」こと以外から水分補給できるように工夫してみましょう。

 愛犬の健康状態を把握し、快適に生活させてあげるには?


犬の健康生活管理士通信認定講座で、子犬からシニア犬までの適切な健康管理の知識を学べます。

愛犬がシングルコートなのかダブルコートなのか知っていますか?

犬は、「シングルコート」と呼ばれる被毛をもつ種類と、「ダブルコート」と呼ばれる被毛を持つ種類に分かれています。

ダブルコートに代表される身近な犬種として柴犬などが挙げられますが、しっかりとした上毛の根元に、綿毛状のモフモフした下毛が生えています。

シングルコートとは、その綿毛状の下毛が生えていないことを言い、代表的な犬種はトイ・プードルがあげられます。
トイ・プードルは本来、その密な被毛で寒さを防ぎますが、お手入れが大変なため短くカットされている場合も多く、そのような場合は寒さを防ぐことが難しくなります。

ご自分の飼われている犬種のコートがダブルなのかシングルなのかを知るだけでも、防寒対策は変わってきます。

愛犬の健康状態を把握し、快適に生活させてあげるには?
犬の健康生活管理士通信認定講座で、子犬からシニア犬までの適切な健康管理の知識を学べます。

犬種特性に合わせた適切なケアから犬の健康を支えるには?
犬の皮膚被毛ケアリスト通信認定講座で、犬種・年齢・被毛の種類など条件毎に適切なケアを実践し皮膚被毛のトラブルを防ぎ、愛犬の健やかさを守るための知識を学べます。

▼こちらもチェック!
愛玩動物介護士が解説!シニアペットの寒さ対策

 

 

愛玩動物救命士が解説!冬は注意が必要なペットの低温火傷・隠れ脱水症
この記事を読む