新型コロナウィルスの感染拡大により、政府より緊急事態宣言が発令されました。
春の過ごしやすい気候ですが、しばらくは愛犬と一緒にお出かけがしづらくなりますね。在宅の時間が普段より長い今だからこそ、愛犬の食事にひと手間加えて楽しんでみませんか。
今回は、手作り食の定番ともいえる食材「鶏ささみ」について見ていきましょう。

犬の管理栄養士アドバンス講座監修獣医師 岩佐保宏先生

犬の管理栄養士アドバンス講座監修獣医師 岩佐保宏先生

▼岩佐先生のプロフィールと監修講座はこちらでご覧いただけます
SAEペットの資格講座 監修する獣医師軍団

食材から見る栄養管理術~鶏ささみ編~

鶏ささみは鶏の小胸筋(深胸筋)と呼ばれる筋肉の部分のことで、むね肉と呼ばれる大胸筋(浅胸筋)の内側に存在しています。

むね肉は皮膚が付随して販売されていることが多く、皮下脂肪を伴ってきますが、ささみは皮下脂肪を伴わないのでより低脂肪です。

(100gあたり) エネルギー
(kcal)
蛋白質
(g)
脂肪
(g)
 炭水化物
(g)
若鶏・ささみ・生 109 23.9 0.8 0.1
若鶏・むね皮なし・生 116 23.3 1.9 0.1
若鶏・むね皮つき・生 145 21.3 5.9 0.1
若鶏・もも皮なし・生 127 19.0 5.0 0.0

「日本人の食事摂取基準(2015年版)」より

鶏ささみは高蛋白質低脂肪の食材であり、基本的には犬に与えても良い食材です。
ただし、次の場合には注意が必要です。
成長期の犬の場合には投与量に気を配り、その他の場合にはトッピングとしてのささみの使用を再検討しましょう。

  1. 鶏アレルギーの場合
  2. 成長期の犬の場合
  3. 腎臓疾患を抱えている場合
  4. 尿路結石が出来やすい体質の場合
  5. 肝臓疾患を抱えている犬の場合

ささみに限らず、肉類全般にはリンが多く含まれています。
リンは骨や歯を形成する重要なミネラルですが、過剰に摂取すると、血液中のカルシウム濃度とバランスをとろうとするため、骨や歯を分解して血液中にカルシウムを放出させます。その結果、骨や歯の弱化を招きます。
そのため、成長期の犬へ与える場合には、カルシウムとリンのバランスに配慮する必要があります。

また、リンは腎臓への負荷もかけるため、注意が必要です。
高蛋白質な食材のため、蛋白質の分解に携わる肝臓に疾患がある場合も、ささみは要注意です。
詳細は「犬の管理栄養士アドバンステキスト」に記載しておりますので、ご参照下さい。

ささみを与える際は、茹でたり焼いたりして火を通すようにして下さい。
市販のささみの表面には、カンピロバクターという食中毒菌が付着しています。犬の免疫状況によっては下痢を引き起こすことがあるので注意しましょう。

茹でた時に生じる茹で汁も、使い道があります。
食欲が無い時に、いつもの食事に茹で汁をかけると、食欲増進効果が期待されると同時に、水分を摂取することもできるので有用です。

 

犬の成長ステージや抱えている病気などによって、摂取すべき栄養は様々です。
しっかりとした知識をもって、外出自粛の中でも彩りをもった愛犬との生活をお過ごしください。

 

犬の年齢・体調・持病などに対応した栄養を学び、犬の健康を食事から支えるには?
犬の管理栄養士アドバンス通信認定講座で、犬のライフステージや病気に合わせた食事の知識を学び、日々の栄養管理や食事療法を実践できます。

 

メルマガ★SAE公認動物講師からのプチ講座・セミナー情報、獣医師からの健康管理注意点など飼い主様に役立つ情報配信中★
メルマガサンプルはこちら
(アドレスだけで登録できますので是非お気軽に)