新型コロナウィルスの感染拡大により発令された緊急事態宣言が多くの県で解除されましたが、外出や長距離移動は可能な限り控える必要があります。
在宅の時間が普段より長く、時間を持て余しがちな今、愛犬の食事にひと手間加えて楽しんでみませんか。
今回は「レバー」について見ていきましょう。

犬の管理栄養士アドバンス講座監修獣医師 岩佐保宏先生

犬の管理栄養士アドバンス講座監修獣医師 岩佐保宏先生

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食材から見る栄養管理術~レバー編~

レバーとは、肝臓のこと。一般的に食用に用いられるレバーは、牛・豚・鶏のものが主流で、鉄分とビタミンAが特に豊富に含まれている食材です。
牛や豚、鶏のレバーにはそれぞれ栄養学的な特徴があり、ビタミンAが一番多く含まれているのは鶏レバーです。
一方、豚レバーには鉄分や蛋白質がより多く含まれているため、疲労回復に適しています。
牛レバーは最も嗜好性が高いと言われています。

(100gあたり) エネルギー
(kcal)
蛋白質
(g)
脂肪
(g)
牛・肝臓・生 132 19.6 3.7
豚・肝臓・生 128 20.4 3.4
鶏・肝臓・生 111 18.9 3.1
(100gあたり)  炭水化物
(g)
ビタミンA(µg) 鉄(mg)
牛・肝臓・生 3.7 1100 4.0
豚・肝臓・生 2.5 13000 13.0
鶏・肝臓・生 0.6 14000 9.0

「日本人の食事摂取基準(2015年版)」より

レバーは高蛋白低脂肪な食材であり、基本的には犬に与えても良い食材です。
ただし、ビタミンAが非常に豊富に含まれているため、ビタミンA過剰症に注意が必要です。

ビタミンB群やビタミンCなどは水溶性ビタミンのため、過剰に摂取された分は尿として排出されますが、脂溶性ビタミンであるビタミンAは過剰分が体内の脂肪中に蓄積されます。そのため、摂取量に気を付けましょう。
ビタミンAは、一般的な犬で一日当たり150µgの摂取が望ましいとされています。これは、鶏レバーに換算すると1g程度と非常に微量になります。もちろん、一日だけ過剰に摂取する分には体に変調は起こりませんが、毎日の摂取は避けましょう。1週間に1回程度、ご褒美としてフードに少量トッピングするくらいで十分かと思います。

ただし、次の場合には注意が必要です。

  1. 腎臓疾患を抱えている場合
  2. 心臓疾患を抱えている場合

レバーには、上記栄養素の他にリンが多く含まれます。過剰なリンは腎臓から排出されますが、腎臓に疾患がある場合、排出されず体内に蓄積されます。血中リン濃度の上昇は、骨や歯からのカルシウムの誘導を引き起こしますので、注意が必要です。リンの高値によって引き起こされたカルシウムの高値は、心不全を引き起こすことがあります。
詳細は「犬の管理栄養士アドバンステキスト」に記載しておりますので、ご参照下さい。

レバーは香りが強く、嗜好性が高い食材です。
トッピングやおやつとして用いる際は、上記の疾病に注意して、与えすぎに注意して下さいね。

犬の成長ステージや抱えている病気などによって、摂取すべき栄養は様々です。
しっかりとした知識をもって、外出自粛の中でも彩をもった愛犬との生活をお過ごしください。

 

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