1月20日は二十四節気の「大寒」です。冬の最後を締めくくる約半月のことで、毎年1月20日頃から立春までを指します。
この時期に旬を迎える食べ物の一つに「卵」があります。
寒さから飼料を多く食べた鶏がこの時期に産む卵は、一年のうちで最も栄養価が高い卵となり、「大寒の卵を食べると、1年を健康で過ごすことが出来る」と言われています。
今回は、愛犬のごはんのトッピングとしての、卵の使い方についてお伝えします。

犬の管理栄養士アドバンス講座監修獣医師 岩佐保宏先生

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食材から見る栄養管理術~卵編~

卵(鶏卵)は、60年前からほぼ価格が変わっておらず、その様子から「物価の優等生」とも言われます。
(※昨年から鳥インフルエンザによる供給減とエサ代の値上がりによって価格高騰が続いていましたが、2024年に入りようやく値下がり傾向にあります)
安価で用いやすいうえ、栄養素も豊富に含まれています。

卵に含まれる三大栄養素は以下の通りです。

(100gあたり) エネルギー
(kcal)
蛋白質
(g)
脂肪
(g)
炭水化物
(g)
鶏卵 全卵 ゆで 151 12.9 10.0 0.3
鶏卵 卵黄 ゆで 386 16.7 33.3 0.2
鶏卵 卵白 ゆで 50 11.3 0.1 0.4

「日本人の食事摂取基準(2015年版)」より

このことから、卵黄には蛋白質と脂肪が、卵白には蛋白質が豊富に含まれていることが分かります。
なお、Mサイズの全卵には卵黄20gと卵白30gが含まれていますので栄養素の質量をイメージする際にお役立てください。

上記の通り、卵は蛋白質が豊富に含まれている食材ですが、その他にも重要な栄養素が多数含まれています。
その中でも、ビオチンは犬の皮膚や被毛を健康に保つ作用を持っているビタミンB群の一種で、主に卵黄に含まれています。

このビオチンについて、一つ注意が必要です。
ビオチンは、アビシンという成分と強固に結合し、ビオチンの吸収を阻害してしまいます。
そして、このアビシンが多く含まれるのが生の卵白なのです。アビシンは加熱することによって変性し、ビオチンの吸収阻害作用はなくなります。
したがって、卵白を摂取する際は必ず加熱することが重要です。

加熱を前提とするため、調理例としてはゆで卵やスクランブルエッグなどとして与えるのが良いでしょう。
ゆで卵の場合、細かくしてあげると消化しやすくなります。

黄色い彩も鮮やかな卵で、普段とは一味違った味わいを愛犬に楽しませてあげてください。

犬の成長ステージや抱えている病気などによって、摂取すべき栄養は様々です。
しっかりとした知識をもって、彩りをもった愛犬との生活をお過ごしください。

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