3度目の緊急事態宣言下において、東京の新型コロナウィルス新規感染者数は5月4日までの7日間平均は前の週を上回り、増加傾向が続いています。
緊急事態宣言対象の都府県に限らずですが、誰が感染してもおかしくない状況なのは言うまでもありません。
自分が感染したときのことを想定できていますか?
もしも自分が感染してしまったとき、ペットの生活を守るためにすべきことを、いまのうちに準備していくことが必要です。
これは災害に対する意識と同じです。
新型コロナウィルスの感染拡大は、今までにない状況に置かれた「非常事態」=「災害」と捉え、減災・防災に努め、出来ることは何か確認していきましょう。

もしも新型コロナウィルスに感染してしまったら

残念なことに目に見えないウィルスが相手。
どんなに気をつけていても、感染してしまう可能性があることは否定できません。

では、実際に飼い主が新型コロナウィルスに感染してしまった場合、ペットはどうなるのでしょうか?
一人暮らしの飼い主で感染が発覚した場合についてみていきましょう。

自宅療法の場合

まず、自宅療養の場合、ペットへの濃厚接触を避けるため、お世話を最低限にします。
これは、ペットへの感染が疑われる例があること、とくに、猫の場合、咳などの症状が見られるとの報告もあることから、より注意が必要です。

また、症状が悪化し、自宅療養から入院措置に切り替わる際、ペットを預けるにしろ、誰かにお世話を頼むにしろ、濃厚接触動物であるペットを介して感染が広がるリスクを低くするためでもあります。

「最低限のお世話は何か?」
というと、ごはんとお水、排泄です。

ただし、ここで問題になるのは「症状がどの程度のものなのか。」ということです。
無症状の感染者はさておき、軽症と呼ばれる患者でも40℃近い高熱が続くということは、ごはん、お水、排泄をさせるのも片づけるのも一筋縄ではいかないでしょう。
特に外でしか排泄できないという犬の場合、感染がわかっているにも関わらず外に行かなくてはいけないという事態を招く恐れもあるわけです。

このような場合にできることは、

  1. ごはんの用意は一日1回、1日の全量を一度に与えるか、タイマーで蓋が開くタイプのフード容器を用意する。
  2. 水は、受け皿の水量が一定以下になると自動で水が追加されるタイプの水飲み容器を用意する。
    ペットボトルタイプにしておくと、水の量が調整しやすい。
  3. 排泄は室内で、失敗が怖いときにはサークルを用意するか、部屋全体にペットシーツを敷くことで対処。
    足をあげてしてしまうタイプの子用として、広げたペットシーツの真ん中に水を入れたペットボトルを置き、そのボトルをペットシーツで巻くようにすると良い。

といった対処ができます。
最低限のお世話を最低限の体力で行うには、これが限度です。

もちろんお世話ができそうにない場合には、ペットを預ける場所、もしくは誰かにお世話をしに来てもらうこと、を考えなくてはいけません。
動物病院、もしくはショップさんにお願いする場合には、必ず事前に連絡してください。
各病院、ショップでも今回の新型コロナウィルスに対するマニュアルを作っていらっしゃる施設があり、感染が確認された飼い主からお預かりする場合はどのような手順をとるのか決められている場合がありますから、それに従いましょう。

友人やシッターさんに来てもらいお世話をしてもらう場合には、絶対に接触しないこと、が重要です。
海外では、お世話をする人は完全防護用具を身につけること、とされていますが、今の日本では難しいと思います。
ですから、お世話は短時間で済ませ、やむを得ずペットの体に接触する場合には、可能な限りゴム手袋をしてもらうなど、最大限の警戒態勢で臨みましょう。

もちろん、一人暮らしの飼い主は他の災害においても同居している人がいる場合とは異なる大変さをはらんでいます。
////////////////////
「自分になにかあったら」を常に考えて、すぐに頼れる人、場所を見つけておくこと。
////////////////////
これも、ペットを守るうえでとても大切なことではないでしょうか。

 

次回も続けて「飼い主が新型コロナウイルスに感染してしまった場合」について見ていきます。

▼新型コロナウイルスを「災害」と捉えて備える~もしも飼い主が感染してしまったら~Part②ペットを預ける場合
濃厚接触動物であるペットを預ける方法と、その時のお手入れ(シャンプー)について

 


ペットと暮らすことを正しく学び、健全で憂いなくペットライフを送るには?
犬猫飼養アドバイザー通信認定講座で、犬猫の適正飼養や飼い主の心構えについての知識を学べます。

 
犬猫の病気の知識を持ち、犬猫の健康管理と病気の予防対策を行うには?
犬の在宅看護師通信認定講座猫疾病予防管理士通信認定講座で、犬猫の病気と予防管理についての知識を持ち、犬猫が健やかに生きるための知識を学べます。

▼こちらもチェック!
新型コロナウイルスから考える「目に見えない災害」

 

メルマガ★SAE公認動物講師からのプチ講座・セミナー情報、獣医師からの健康管理注意点など飼い主様に役立つ情報配信中★
メルマガサンプルはこちら
(アドレスだけで登録できますので是非お気軽に)