今年で東日本大震災から10年。
その間に、熊本、北海道など日本各地での大きな地震、西日本を中心とした豪雨災害、各地に爪痕を残した台風被害など、様々な災害に見舞われ、そのたびに防災・減災への備えが叫ばれてきました。
確かに以前に比べると、皆さんの防災意識も高まってきているかと思います。
しかし、その意識が自然災害だけに向けられていないでしょうか。ペット災害危機管理士(R)と一緒に考えていきましょう。

「災害」の定義を今一度考える

というのも、防災意識というのはなにも自然相手のことだけではないからです。
当協会の「ペット災害危機管理士(R)4級」では、自然災害によって引き起こされる非常災害や大規模災害のみならず、テロ災害や武力攻撃災害についても触れています。
「非常事態」=「災害」と位置付けているとも言えます。
昨年から始まった新型コロナウィルスにしても、私たちはこれまでにない状況に置かれ、長いスパンではありますが、ある意味で「非常事態」=「災害」と捉えることもできます。

災害時に一番に求められること

非常事態になったとき、具体的には新型コロナウィルスの危険性が認められ始めたとき、皆さんは冷静にこの事態を捉えることが出来ていましたか。

災害時に求められることは、何が正しい情報なのかを判断する前に、「何をすべきか」「何ができるか」を冷静に判断することです。
デマなども流れる中、正しい情報を判断することは一般市民の私たちには非常に難しいと言えます。
この新型コロナウィルスのときも、トイレットペーパーがなくなるなど、真偽不明の情報に踊らされて店頭からなくなってしまった、という事態になりました。
その余波なのか、たまたまなのか、ペットシーツやペットフードの買い占め、とも思われる事象も発生しました。

確かに店舗から商品が消えていると、我が家の備蓄はいつまでもつかな?と不安に感じるのも理解できます。
だからこそ、日常的に備蓄管理を徹底し、現在あるものがいつまで保ちそうなのかを判断し、その上ですぐに購入しなければいけないもの、あと数週間ないし数か月は買わなくても大丈夫そうなものを冷静に判断しなければいけません。

冷静になること。
これは、災害に直面した際に一番に求められることです。

新型コロナウイルスから想定する備え

歴史に残るこの新型コロナウィルスのことは「目に見えない災害」と位置づけ、もし、自分たちの暮らす地域で徹底した外出制限をされた場合、犬たちとどう過ごしたらいいのか、いまある備蓄をどのように運用したら、なくなってしまうまでの日数を稼ぐことができるのか、など、防災に役立ててみてはいかがでしょうか?
そうすると、実際に停電が起きて移動ができない場面や、必要最低限の物資で数週間から数か月過ごさなくてはいけない場面を想定することができると思います。

とくに、自然災害時に犬たちの運動をどうするか、という問題への対策を検討する良い機会かも知れません。
なんらかの問題がない場合、毎日お散歩に行く飼い主さんたちは多いと思います。
排泄のためだったり、運動のためだったり、その目的も様々でしょう。
しかし、非常時には、そうした散歩すら難しいことが想定されます。

室内でのトイレトレーニング、散歩することで得られる運動量やストレス発散効果を、室内でどのように解決できるのか。
例えば、外に出る代わりに鼻を使った宝物(おやつ)探しで好奇心を刺激し、捜し歩く過程で身体を動かす。
このように、絶対外に出ないといけない!ということではなく、今できる範囲でできる事を探し、実践していくことも、大切な防災準備ではないでしょうか。

ペットとの防災、同行避難について正しく知り防災意識を高めるには?
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