横浜市戸塚区のアパートから5月6日に逃げ出したと思われる体長約3.5メートル、体重約13キロのアミメニシキヘビ。
行方不明から1週間以上経った今でも発見できず、横浜市周辺に暮らす人たちは、ふとした瞬間に不安に感じることもあるのではないでしょうか。
今回はこうした日常のニュースから、ペットの脱走と、飼い主が配慮すべき点について、犬猫飼養アドバイザーがお話します。
アミメニシキヘビという動物
そんなアミメニシキヘビは主に東南アジアの高温多湿な熱帯雨林が生息地で、世界最大級のヘビです。
最長で9.9メートルにもなるといわれていますが、一般的には全長は5~6メートルほどとのこと。
それでも十分な大きさですね。
私はヘビなどをはじめとした爬虫類たちもかわいらしいと思える人間ですが、それでも大型ヘビとなると少しの躊躇を覚えます。
寒さに弱く、夜行性で、爬虫類、鳥類、哺乳類等を食べます。
過去に、海外ではクマや人を襲った例もあり、日本国内でもペットショップで飼育管理されていたアミメニシキヘビによる死亡事故が発生しています。
また、この品種は人に危害を及ぼす可能性がある動物として、「特定動物」に指定されており、国内での飼育には地方自治体の許可が必要となります。
さらには、2020年6月からは愛玩目的の新規の飼養許可申請は行われていません。
脱走を招く油断と無事に戻ってくるまでの後悔
今回、決められたケージ以外のものに入れておいて逃げられたとのことでしたが、まさか飼い主さんも逃げられるとは想像していなかったのでしょう。
こうした油断は、犬や猫の飼い主にも言えることです。
外が苦手だから逃げないだろう、うちの子に限って逃げるわけがない、逃げてもすぐに戻ってくるだろう、という根拠のない信用は、容易に犬や猫を逃がすことに繋がります。
〇月〇日〇時ごろ逃げ出しました、というチラシを見るたびに、飼い主の後悔と逃げ出してしまった犬や猫の不安を思うと居たたまれなくなります。
誰かに保護されていればまだいいですが、途中で事故にあったり、他の動物に攻撃されてしまったりしてないかと、無事に戻ってくるまで心配は尽きません。
大切なペットが加害動物になる可能性も忘れない
さらには、問題はその子が見舞われる不幸だけにとどまらず、万が一他の人を咬んでしまったら、他の人のペットを攻撃してしまったら、逃げ出した子が加害動物になってしまう可能性もあるのです。
いつもはおとなしい子であっても、飼い主から離れ不安な状態では、パニックを起こし攻撃行動を取る可能性は捨てきれません。
犬や猫などのペットを逃がして後悔する飼い主には耳の痛い話ですが、全ては飼い主の油断が引き起こすことです。
まずは逃がさないようにできる限りのことをすること。
そして、もし逃げ出してしまった場合には、家族であるペットを心配する心のどこかに、もし加害動物になってしまったら、という周辺地域の人たちへの配慮を忘れないようにしましょう。
犬猫が脱走した場合の捜索範囲
ちなみに猫の場合、逃走後1週間は自宅から半径100~500m以内にいる可能性が大きいそうです。
1週間たっても見つからない時には、探す範囲を自宅から半径2~3kmまで拡大してみると良いといわれています。
物陰や木の上などを重点的に探すようにしましょう。
犬の場合、1日の移動距離は小型犬で300m~1km、中・大型犬で1km~5kmと言われています。
潜伏型の猫と違い、昼行性で街中をうろつき目撃されることも多いため、いかに早く周辺へ愛犬の逃走を周知できるかによっても早く保護できるかどうかが変わってきます。
また、中・大型犬の場合、人への脅威から、警察などが出動する可能性もあります。
どんなに性格が穏やかな犬であっても、他人から見れば大型犬は体が大きいというだけで脅威だということを自覚しましょう。
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