気温と湿度が高くなってくると怖いのが食中毒です。
食中毒とは、有害・有毒な微生物や化学物質、自然毒などが食品や飲料水を通じて体内に入り、腹痛や下痢、嘔吐、発熱などの症状を起こすことを言います。
食中毒の原因には様々あり、その9割は微生物(細菌やウイルス)と言われています。
特に、高温多湿となる梅雨時期から夏場にかけては細菌の生育にとって最適な環境のため、細菌性食中毒が多発します。
原因菌は、腸管出血性大腸菌(O157など)、カンピロバクター、サルモネラ菌、ウェルシュ菌などさまざまです。

たくさんある食中毒の原因菌ですが、今回は「ボツリヌス症」についてみていきましょう。
あまり聞きなじみのない食中毒かも知れませんが、毎年のようにぽつりぽつりと感染者が報告されており、つい先日も熊本県で発症が確認されニュースになりました。
このボツリヌス症の原因菌(ボツリヌス菌)は、土壌や河川などの自然界に広く存在します。
酸素の無いところで増え、熱に非常に強い芽胞を作り、毒性の強い神経毒を作るという特徴があります。

ボツリヌス症の症状と犬猫への影響

症状は、原因となる食品を食べてから、8~36時間後に発症、脱力感、倦怠感、めまい、嚥下障害、便秘、視力障害、呼吸困難などです。
呼吸筋麻痺で死亡する場合や重度後遺症もありえる恐ろしい食中毒です。

酸素が少ない状態で増えるため缶詰、びん詰、真空パック食品、発酵食品が原因となります。
人だけではなく、犬もボツリヌス症を発症することがありますから、注意が必要です。
とくに、ゴミ箱などを荒らすいたずら癖を持っていたり、散歩中に落ちているものをくわえたり食べてしまう可能性がある子では感染のリスクが高くなります。
日頃からゴミをこまめに捨てる、散歩中拾い食いはさせない、といった気配り目配りが重要となります。

では猫では?と思う方もいるでしょう。
今のところ、猫での感染例は見つかっていないそうです。
ボツリヌス菌に対して特別な耐性をもっているのか、はたまた犬とは違う性格が影響しているのか・・・・。

ボツリヌス症の予防

ボツリヌス症を予防する方法は
①新鮮な原材料を選び、十分な流水で洗浄すること
②食材は120℃で4分間以上加熱すること
③もし、容器が膨らんでいるレトルトパウチ食品や、開けた時に酪酸臭のある缶詰、びん詰などは食べずに廃棄すること
④乳児ボツリヌス症を避けるために、1歳児未満の乳児には、はちみつを与えないこと
などがあげられます。

特に、外観がレトルト食品に似ていても、脱気包装しただけで十分な加熱がされていない食品があるので注意が必要です。
包装で保存温度をしっかりと確認したうえで、冷蔵保存するようにしましょう。

食中毒は十分注意をすれば避けられる感染症でもあります。
特性や予防法を知って、食中毒にならないよう、気をつけていきましょう。

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