11月5日は、日本では津波防災の日であり、世界では世界津波の日と制定されています。
東日本大震災の、巨大地震と大津波の被害から12年が経ちました。
日本は毎年のように水害、台風の被害に見舞われるようになり、人々の防災、減災への意識も大きく様変わりしてきています。
災害避難において、日頃の意識と準備がいかに大切か、ペット災害危機管理士(R)からお話します。

そもそもなぜ11月5日が津波の日なのか

日本は昔から巨大地震や大津波に見舞われてきた国です。
そんな中で、1854年(江戸時代)11月5日、中部地方から九州地方の太平洋沿岸に大きな津波被害をもたらした「安政南海地震(M8.4)」が発生しました。
そして、この津波が和歌山県を襲った際に、稲に火を付けて、暗闇の中で逃げ遅れていた人たちを高台に避難させて命を救った逸話にちなんだ日です。

「地震=津波」という教育

私自身、東北の太平洋側で育ち、小さな頃から地震があったらすぐに高台に逃げること、川には絶対に近づかないことなどを繰り返し教えられてきました。
実際に昭和三陸地震(1933年3月3日発生)や、チリ地震(1960年5月23日発生)による津波被害を目の当たりにした人物から被害状況を聞く機会もありました。
そうした環境で育ったことから、親がいない時であっても、津波が発生しそうな規模の地震が起こればひとまず高台を目指す、ということが自然に身に付いていきました。

12年前の東日本大震災でも、1,000人以上の犠牲を出した岩手県釜石市では、学齢期の子どもたちの被害が少なかったことから釜石の奇跡とも言われていますが、実際のところは釜石市内の学校が、群馬大学の教授の指導のもとで数年間取り組んできた防災教育プログラムの成果でもあったのです。
こうしたことから、防災意識は教育によって培うことができ、大人だけではなく、子どもたちも含めてしっかりと学ぶことが必要です。

津波からの避難は時間との闘い

津波の速さは、海の水深が深いほど速くなります。
例えば、津波防災の日の制定に関連した東南海・南海地震が起こる南海トラフのような水深の深いところでは、津波はジェット機なみの速さで進むといわれています。
海岸付近の水深が浅いとこであっても、水深が10m程度であれば時速約40kmと自動車なみの速さで進むとされており、津波を目撃した後では、到底逃げ切れるものではないことがわかります。
とくに、犬や猫といったペットを飼っている人では、避難するタイミングによっては津波に巻き込まれてしまう危険性もあります。

最短で避難準備、避難活動に移れるように

雨や台風による水害の場合、前もってある程度の予想が立てられることから、しっかり準備をして余裕をもって避難することも可能です。

しかし、ゲリラ豪雨や津波など、短時間で避難が必要になる場合には、「本当に今必要なもの」と、被害が「落ち着いてから取りに帰る」、もしくは必要なものに順位付けしておく必要があります。

基本的に3日分の避難グッズの用意を、と言われていますが、急いで避難が必要なときに、5㎏相当の荷物と、ペットと、ペットの避難グッズを持って逃げるとなるとどうでしょうか?
機会があるときに、ぜひタイムを計ってみてください。
まずは地震発生から、避難準備が終わるまでのタイム、次に、自宅から避難場所までのタイム、もちろんどのルートで避難すると最短で逃げられるかも試しておいたほうが良いでしょう。

防災は、準備して終わりではありません。
準備して、実際にやってみる!
これをことあるごとに行うことで、体が自然と動くようになり、万が一の際にパニックに陥ることなく安全に避難することができるのだと思います。

災害大国日本で暮らすには、自身や家族、大切なペットの身を守るために即応できる知識実践学と、各種ペットの特性を理解し適正飼養を可能にする避難生活を選択することで非常時を生き抜いていくための知識学を併せ持つ必要があります。

【知識実践学】人とペットの身を守ることを重点に、災害発生時に即応できる危機管理の知識を修得する「ペット災害危機管理士(R)
【知識学】猫の特性を理解し、猫のためになる災害の備えを学び、避難生活などによる猫への負担を軽減するための知識を修得する「猫防災アドバイザー
【知識学】小動物の特性や生態を理解し、日頃の備えはもちろん、避難先でも適切な飼養環境を用意するための知識を修得する「小動物防災アドバイザー
【知識学】災害など、もしもの場合ペットとの避難生活までを想定した上で日々活きていく、そして適正な避難生活を生き抜いていく知識を修得する「ペット防災生活アドバイザー

SAEでは、知識実践学と知識学の4つを併せ持つペット防災のスペシャリストを『ペット防災マスター』に認定!
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