5月23日は「キスの日」だそうです。
1946年5月23日に日本で初めてキスシーンが描かれた映画が公開されたことに由来しているそうですが、誰がいつ、なんのために制定したかは不明とのこと。

飼い主の中には「親愛の証」として、ペットとキスすることが日常的になっている人もいたり、ペットのなかでも、特に犬のほうからも顔を近づけて顔回りを舐めてきてくれる子もいますね。
完全室内飼育に移行したことも背景にあり、人とペットの距離もより近づき、愛情表現やコミュニケーションとしてこうした触れ合いは当たり前になりました。
ですが、愛する家族であるペットを守る意味でも、犬や猫との濃厚接触を避けた方が良いでしょう。
その理由を、犬猫飼養アドバイザーが解説します。

濃厚接触の定義とうつる病気の事例

この場合の濃厚接触とは、

  • 口回りを舐めさせる
  • キスをする
  • 自分の箸から食べ物を与える
  • 一緒の布団で寝る

などがあたります。

今回は人がペットにうつしてしまう可能性を挙げましたが、もちろんペットから人にうつる病気もあります。
代表的なところでいうと、狂犬病。
日本では撲滅されて久しい感染症ですが、この病気のウイルスは唾液中に多く含まれることが知られており、咬まれるだけではなく、舐められただけでも感染する可能性が言われています。

他にも、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)と呼ばれる、本来はダニから感染する病気があるのですが、世界で初めて日本国内において、感染したペットの犬から飼い主に伝染し、その後も、飼い主をはじめ獣医師、動物看護師らに感染した例が数件報告されています。

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濃厚接触=愛情表現ではない

健康な状態であれば何ら問題のない細菌であっても、基礎疾患の有無や免疫が低下している状態では、重大な病気を招き、最悪死に繋がることすらありえるのです。
また、上記のような濃厚接触を避けていても、傷口を舐められることで感染したり、指先を舐められた後で手を洗わずに物を食べたりすることで感染を招くこともあります。
実際に、傷口を舐められたことが原因で感染症に感染し、四肢を切断しなくてはならなくなった事例や、死亡した事例も海外だけではなく日本国内でも報告されています。

このような話をすると、人間の口腔内の方が細菌の数が多い、という方もいます。
しかし、舐める舐めないの話であって、細菌が多い少ないは関係ありません。
濃厚接触を避ければ回避できる病気を、わざわざ濃厚接触して感染してしまうのはなんとも残念な話です。
しかも、病気に感染したことによって飼い主が入院、最悪の場合死に至ってしまった場合、残されたペットはどうなるでしょうか。
節度ある可愛がり方でも、ペットたちに十分愛情は伝わります。
お互いが最後まで幸せに暮らすために、今一度ペットたちとのかかわり方を見直してみませんか?


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