先日、マダニが媒介する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について、岡山県獣医師会は全国で複数例の報告がある猫をはじめ、ペットから人への感染にホームページを通じて注意を呼び掛けていることがニュースになりました。
マダニからうつることは理解していても、「ペットを介しての感染はあまり周知されていないだけにリスクがある。正しい知識を学んでほしい」と岡山県獣医師会は注意を促しています。

SFTSは森林や草地などに生息するマダニが媒介するウィルス感染症で、1~2週間の潜伏期間後に発熱や嘔吐(おうと)、下痢などの症状がでて、高齢者や持病のある方では特に重症化しやすく、亡くなることもあります。
発症例や死亡例は西日本に偏っているものの、全国のマダニからこのウィルスが見つかっており、また、今年の初めには北海道でこのウィルスに似ている新たなウィルスが発見されやはりニュースになりました。

人への感染の多くはマダニからですが、全国的には動物を介してのケースも報告されており、残念ながら亡くなってしまった方もいます。
中でもペットとして接触する機会がある猫が目立ち、岡山県内で2018年に初めて感染事例が報告された他、宮崎県などでも治療にあたった動物看護師や獣医師などが感染、今年の6月にも広島県内で、治療中の猫の体液に触れた30代の男性獣医師が発熱や下痢などの症状を呈し、一時入院が必要となったそうです。

SFTSウィルスは、猫に対する病原性が高いことが分かっています。
犬も猫もしっかりとダニ駆除を行うとともに、特に猫については屋内飼育を徹底し、屋外に放すことは控えましょう。

それでも何かの拍子に外に出てしまったり、月ごとの駆除の合間にたまたまついてしまったり、といった不測の事態は考えられます。
外に出た事実があり、その後、具合が悪そうにしている場合には、すぐに動物病院へ連絡しましょう。
また、その間、なるべく犬や猫には触れないように気をつけましょう。

今年は新型コロナウィルスの流行で、新たに犬や猫を家族に迎えた人たちが多いと聞きます。
よくよく考えると、ペットから人に感染する病気の中には、新型コロナウィルスよりも恐ろしい感染症はいくつもあります。
感染させない・うつされない、が基本として、ペットに関連する病気についての知識をしっかり持って予防に努めましょう。

 

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