最近、気になるニュースが飛び込んできました。それは、「マダニ」が関係しているニュースです。
今回は、ペットから移る可能性もある「マダニ」と、マダニが引き起こす恐ろしい病気について、SAE公認動物看護師から今一度お話いたします。

都内初!「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の発生を確認

もちろん都内で感染したのではなく、推定感染地は旅行にいった長崎県ではないかとされています。

この「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」とは、2013年1月に国内で海外渡航歴のない人がSFTSに罹患していることが初めて報告された、まだ新しい病気です。
2019年4月現在、西日本を中心とした23府県で、合計404人の患者が報告され、うち65名が亡くなられています。

ウイルスを媒介するダニは日本各地に生息しているにもかかわらず、なぜ発症地域が西日本に集中しているのかはわかっていません。有効な治療薬もなく、ワクチンもありません。

犬や猫から感染した例

2017年、西日本の女性が、衰弱した野良猫に咬まれた後、SFTSを発症して死亡、女性自身にはダニに咬まれた痕がないことから、猫から感染した可能性が高いとされています。

また同じ年、下痢などが続いて体調を崩していた犬を看病していた飼い主がSFTSを発症、幸いにも犬と飼い主は助かりました。

しかしこれにより、犬や猫もSFTSに感染し、看病などで濃厚に接触することで唾液などを介して感染したのではないか、考えられるようになりました。

そして、2018年には、宮崎県で体調が悪い猫を診察、治療した獣医師、動物看護師もその後体調を崩し、のちにSFTSと診断されています。

このように、マダニからの感染が疑われていたSFTSですが、それに感染した犬や猫からの感染が示唆される事例が報告されるようになっています。

ほかにも怖い病気を媒介する

暖かくなると活発に活動し出すマダニ。
そんなマダニは「日本紅斑熱」の感染源でもあります。この病気により、先月熊本県に住む高齢女性が亡くなっています。
日本紅斑熱リケッチアという病原体に感染しているマダニに刺されることで感染します。

でもちゃんと予防しているし・・・

もちろん、犬猫にはダニやノミを防ぐお薬がありますので、きちんと予防していれば感染は防げます。
しかし、飼い主さん自身はどうでしょうか?
愛犬を連れてお散歩するとき、レジャーを楽しむとき、ダニへの対策を意識していますか?

ダニにも種類があるので正しく知って正しく予防しましょう

一言でダニといってもその種類は様々です。

じゅうたんや家具等に多く発生し、このダニの体や死骸、糞がアレルギー性疾患の原因となるとされているのがヒョウヒダニ(チリダニ)で、主にほこりや人のフケ、アカなどが餌となります。

コナダニは梅雨時や秋口に増殖するダニで、高温多湿を好みます。人を刺すことはありませんが、大発生するとこのダニを捕食するツメダニが増殖し、そのツメダニによって刺咬被害が出ます。

これらのダニは屋内塵性ダニ類と呼ばれています。

今回問題になっているマダニは屋外にいる大型のダニで、肉眼でも確認でき、成虫の大きさは吸血前の状態で約3㎜、吸血後は約10㎜にもなります。
散歩中や公園などで遊ぶときは、長そでや長ズボンを着用して皮膚の露出を抑えたり、マダニが嫌がる成分を含んだ虫よけ剤を活用しましょう。
もし吸血しているマダニを見つけても、無理にとってはいけません。
つまんではがそうとした際に、マダニの体内にある病原体を逆流させてしまう可能性がありますし、マダニの口が皮膚の中に残ってしまうこともあるからです。

散歩後や外で遊んだ後で体調を崩したら

しかし、どんなに予防していても何かのタイミングでマダニに刺されてしまう可能性はあります。
もし、愛犬との散歩や公園で遊んだ後、体調不良を起こしたら必ず病院へ行きましょう。

SFTSの潜伏期間は6日~2週間程度。
発症した場合の主な症状は38℃以上の発熱、嘔吐、下痢、食欲低下です。

ちなみに、今回死亡例のあった日本紅斑熱の場合は、潜伏期間2日~10日、主な症状は頭痛、高熱、全身倦怠感、関節痛、筋肉痛などです。さらには、発熱とともにかゆみを伴わない米粒大の紅斑が手足、手掌、顔面など全身に広がります。

 

愛犬愛猫をダニの脅威から守るのはもちろんですが、飼い主さん自身もダニをよく知り、正しい予防で自分を守り、楽しい日々を満喫しましょう!

 

 

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