今日6/29(木)関東内陸では猛暑日が予報され、東京都心も早くも今年一番の暑さとなるそうです。
人とともに、愛犬、愛猫の熱中症対策できていますか?

本来ならクーラーを利用してしっかりと室温と湿度の管理をしていただきたいところですが、中には電気代高騰を気にされるあまり使用を躊躇ったり、クーラーを長時間利用していると手足の冷えや頭痛といった症状に悩まされる飼い主さんもいるかも知れませんね。
そういう時には、保冷剤や冷やしたペットボトルを上手に利用してみてはいかがでしょうか?
愛玩動物救命士が使用時の注意も含めてお伝えします。

冷凍ペットボトルでひんやり空間を作り出す

私は2Lのペットボトルに水を入れて凍らせておき、猫のベッドを囲うように設置して使うことがあります。
このとき、ベッドそのものを箱状のものに入れておくのですが、便利なのは車の中などで犬などを載せておくドライブボックスです。
折りたためるし、ドライブするときに安全だし、ということで以前から愛用しています。

そのドライブボックスにベッドを入れて、その周りの隙間を埋めるように保冷剤や凍らせたペットボトルを入れると、ひんやりした空気がベッドを覆い、快適に過ごせるんです。
冷たい空気は重く、下に溜まる性質を利用しています。
もちろん溶けた水滴によって濡れないよう、バスタオルなどを使ってくださいね。

凍らせたものの大きさや室温によりますが、2Lペットボトルが数本あれば、4時間くらいはひんやり空間を作り出せます。
ただし、冷えすぎる場合もありますから、何度か実践してみてちょうどよい本数を見つけ出してみてください。

保冷剤を使う場合の注意点

保冷剤の中身は、約98%が水で、そのほかに吸水性ポリマー、防腐剤などが含まれているそうです。
「防腐剤」と聞くと心配になりますが、バターなどに含まれている量と変わらないそうなので安心してください。

以前は吸水性ポリマーが危険とも言われていましたが、よほどの大量摂取でなければ問題ないとされています。

ただし、注意が必要なのは、成分に「エチレングリコール」が含まれている保冷剤です。
この場合には中毒を起こす危険性があり、摂取量によっては神経症状、腎障害、低カルシウム血症などを起こし、死亡することもあるそうです。
タオル等にくるんでいても犬や猫がかじってしまうことも多く、中身が確認できない保冷剤(冷凍食品などと一緒に届くものなど)を使用する場合には十分気をつけましょう。

出来ればキッチン用パウチなどに入れてからタオルで包むようにすると、予防になるかもしれませんが、もともとかじることが大好きな子や、誤飲が多い子では保冷剤を使用しないほうが良いかもしれません。

ちなみに・・・。
扇風機の風を直接あてても犬や猫にとっては「生ぬるい風くるなぁ」程度で涼しくはないようです。
というのも、人が扇風機などの風を涼しく感じるのは、汗が乾く時の気化熱の影響です。
しかし、犬や猫にはこの「汗をかく」機能が備わっていないので、そのままでは気化熱が発生しないのです。
そのため、留守番をさせるときにクーラーを停めて扇風機だけを使うと、熱中症の危険性がありますので要注意です。

人とは違う生理を持つ動物であることを理解し、適した熱中症対策をしていきましょう。

 

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