7月28日に発生した熊本県熊本地方を震源とする地震から1週間が経ちました。
今回の地震を受け、防災への意識が高まり、改めて日頃からの備えの重要性が見直されています。

災害はいつ、どこで起こるかわかりません。
今一度、ご自身や大切な家族、そしてペットのための防災対策を確認しておきましょう。

前回に引き続き「ペット防災シリーズ」として、今回は災害に備えて家族で確認しておいたほうがいいこと、についてペット災害危機管理士®よりお話します。

非常時に、誰が何をするのか、何を持って逃げるのか、誰がペットを連れて行くのかを前もって決めておけば、慌てることがないでしょう。
もちろん【家族全員が在宅しているとき】と【全員がいないとき】のパターンを考えておくことが必要です。

連絡手段は共有していますか?

災害時は通話制限がかかって電話はなかなかつながりません。
そのため、それ以外の方法で家族や友人、親戚などと連絡を取らなくてはいけません。
災害伝言ダイヤルの使用方法の確認、LINEやインスタなどSNSの活用方法など、家族全員がしっかり理解しているか、前もって確認しておきましょう。

”知ってるはず”、”使えるはず”、というのはNGです。
人間パニックになると本来できることができなくなることは往々にしてあります。
子どもや高齢者向けに、使い方が書かれたメモを室内の見えやすいところに貼っておいても良いかもしれません。
もちろんそこには保護者や親戚などの連絡先も必要最低限記入しておきましょう。

同じものを、水などに濡れないように密封できるジッパー付きの袋などに入れたうえで非常持ち出しバッグの中に入れることも忘れずに。
もしスマホなどが使えなくなってしまい、電話番号がわからない、という状況の時に便利です。
また、家族が不在の時には、メッセージを残すと同時に、どこに避難するかを記入した紙を玄関に貼ることも忘れないようにしましょう。

役割分担やシミュレーションは出来ていますか?

次に、誰が何を持って逃げるのか、ペットを連れて逃げるのは誰かを決めておきましょう。
非常持ち出しバッグといった重量のあるものは、体力のある男性の方が良いかもしれません。
もちろん、女性用に重量を軽くしたもの、子ども用、高齢者用など、家族の年齢に合わせて用意しておくことも必要です。
子どもや高齢者だけで避難しなくてはいけなくなった時を想定して準備しておくことを忘れずに。

そして、ペットのものもできれば2種類用意しておくと良いかもしれません。
というのも、家族全員がいる場合には、3日分程度の水やフード、衛生用品が入ったバッグは保護者が持つようにします。

しかし、保護者が留守で、子どもや高齢者などだけで避難しなくてはいけない場合、重いものを持って避難することが困難と考えられます。
そのような場合には、まずは1日分のグッズを持ち出せるよう準備しておきましょう。

そして肝心のペットですが、「クレートなどに入れた重さがどれくらいになるか」で決めた方が確実です。
小型犬でも、クレートに入れるとどうしても重たくなります。
クレートに入れた状態で避難所まで避難できるのは家族の中で誰なのか、を事前に確認しておきましょう。
そして、子どもや高齢者でも連れて避難できるよう、クレート以外にもリュックタイプやカートタイプなど、色々なグッズを試してみると良いでしょう。

家族一緒にいる時には、大人が準備し、避難行動の指示を出すことができますし、人数がいれば、持って避難することができるものも増えます。
だからこそ、子どもや高齢者だけが家にいる状況で災害が発生したときに、最低限の荷物をもち、ペットと無事に避難することができるかどうかを日頃から考え、話し合っておくことが必要ではないでしょうか。
「その場で待っていて」では間に合わないことがあることを忘れず、自分たちで避難行動を取る、ということを家族全員の共通認識としていきましょう。

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執筆


鈴木清隆
一般社団法人 全日本動物専門教育協会
Japan Society for Animal Speciality Education(SAE)
ペット災害危機管理士講師統括責任者

株式会社SAEマーケティングワン
SAE Marketing One Co.,Ltd.
管理部長

特定非営利活動法人ペット災害危機管理士会
Pet disaster risk managar specified non-profit organization
理事長

消防団20年以上の現場経験を基盤に、防災士・応急手当普及員として命を守る行動を実践。ペット災害危機管理士講師として10年、全国で多数のセミナー講師を務める。箱根町でペット同伴宿を経営し、共生の現場を日常で体現。箱根町役場や東京都中央区との協働事業や同行避難マニュアル監修・同行避難訓練講師を担い、制度と現場、暮らしをつなぐ「机上論にしない」ペット防災を伝えている。

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