夏日、真夏日を迎えたかと思えば気温が下がったりと、常と異なる寒暖差に体がついていかない今日この頃。
皆さま、体調を崩されたりしていませんか?
この週末、あっつい~と叫んだものの、月曜日になって寒い・・・と言っている自分が不思議でたまりません。

さて、本日も身の回りの危険な植物シリーズでいきたいと思います。
今回は、犬や猫はもちろん人の命も危険にさらす、そんな植物を愛玩動物救命士からご紹介します。

イヌサフラン

イヌサフラン科の植物で、別名 「コルチカム」と呼ばれます。
全草に有毒成分の“コルヒチン”というアルカロイドが含まれており、球根には 0.08%~0.2%含まれていると言われています。
この毒を摂取すると、嘔吐、下痢、皮膚の知 覚減退、呼吸困難等で、重篤化して死に至ることもあります。
実際に、今年5月17日、札幌市内で2人が死亡し、イヌサフランを間違って食べた可能性が高い、いずれも自宅の家庭菜園でイヌサフランを栽培していたことなどから、山菜のギョウジャニンニクとよく似た有毒なイヌサフランを間違って食べたことによる食中毒と断定された、と報道されました。
道内では2015年から去年までにイヌサフランを原因とする食中毒で17人が症状を訴え、このうち7人が亡くなっているそうです。
やっかいなことに、この毒は加熱調理しても変化しないもので、最小致死量は、体重50kgの人の場合、4.3mg程度と言われています。

イヌサフランの花

イヌサフランの茎

そんな人すら亡くなるイヌサフラン、ペットたちにとっても非常に危険な植物です。
イヌサフランは園芸植物として親しまれていますから、もしご自宅で栽培されている方は、取扱いに充分注意をしてください。

なお、サフラン、と聞くと、香辛料のサフランを思い浮かべる方もいらっしゃるでしょう。
香辛料のサフランはアヤメ科クロッカス属で、全く異なる植物です。
確かに、イヌサフランの花は食用サフランに似ており、葉はギョウジャニンニクやギボウシに似ているため、間違いやすい植物です。
しかしながら、サフランは線状の葉であることや、イヌサフランの雄しべは6本、普通の大きさであることに比べ、サフランは3本で大きく垂れ下がっていることなど、良く見れば違いに気が付けるでしょう。

とはいえ、人もペットも有毒植物の誤食を防ぐには、似たような植物であっても、食用と有毒のものとを近くに植えない、ということです。

少し時期はずれますが、同じような植物による中毒として、ニラとスイセンが挙げられます。
こちらも、葉がそっくりで見ただけでは判断が難しいでしょう。(匂いなどで気がつくことはできるでしょうが)

事故を防ぐにはしっかりと予防すること!
我が家でも裏の畑に色々な花や作物を植えますから、有毒植物との距離感には気を遣ってます。
皆様も、家庭菜園や園芸を楽しむ際には、その植物を知ることから始めましょう。
そのことが、ペットを有毒植物から守る手立てにもなります。

  
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