東海まで梅雨入りが発表され、関東甲信も梅雨入り宣言が秒読み段階の今日この頃。
今年も長雨の季節が始まりましたが、この時期、雨の合間を縫って散歩にいくのはやはり楽しいものですよね。
そんな梅雨時期によく見かけるのが、色とりどりの紫陽花(あじさい)です。
最近は「ハイドレンジア(紫陽花の英名)」という名称で販売されていることも多いようです。

梅雨のジメジメとした気分を、その美しさで楽しませてくれる紫陽花ですが、実は人にとっても犬や猫にとっても危険な植物って知ってましたか?
キレイな見た目に惹かれて、うっかり犬猫が危険な目に遭わないよう、愛玩動物救命士と確認しましょう!

紫陽花の毒性

紫陽花は、その葉にクマリン誘導体(構造がビタミンKと似ており、肝臓におけるビタミンKのプロトロンビン合成促進作用に拮抗し、低プロトロンビン血症を生じさせる)と、品種によっては青酸配糖体(咀嚼によって同植物内の分解酵素と反応したり、胃内の消化酵素と反応することで、酸(シアン)が生成される)を含みます。

紫陽花と聞いてイメージするのは、雨とかたつむりだと思います。
しかし実際、野生下においては、この毒によって紫陽花にはかたつむりはおろか、他の虫たちも寄り付かないのだとか。
言われてみれば、我が家の庭にある紫陽花にかたつむりがいたことは一度もありません。

紫陽花毒による症状

摂取してしまった場合に見られる症状は、嘔吐や下痢、血便、腹痛といった消化器症状に、呼吸促迫、意識障害などです。
紫陽花の葉が大葉の代わりに料理の盛り付けに使用されることもあり、毎年のように人での食中毒が発生しています。
葉だけではなく、花にも有毒成分を含んでいます。
室内に飾るときや散歩の際に紫陽花の近くを通るときには、ペットの口が届かないように気を付けましょう。

毒性を持つ植物は他にも

ちなみにこの青酸配糖体は植物ではありふれた毒です。
パッションフルーツの葉やキャッサバ(タピオカの原料。加工されたタピオカには毒性はありませんが、ペットにタピオカを与えるのはNGです)、ナタマメ等にも含まれていますので、注意しましょう。

 

  
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