まだまだ寒さに身を震わせるも、気づけば2月も終わりかけとなりました。
冬が終われば暖かな春が来ると思うと、お出かけなど楽しみに想いを馳せて待ち遠しくなってきますね。
そして春といえば様々な草木も芽吹く緑豊かな季節でもあります。
中には危険な毒を有する植物も多く存在するため、お散歩時の愛犬のための注意喚起も兼ねて、今回はペットに危険な植物シリーズで「フクジュソウ」について愛玩動物救命士からお話ししようかと思います。

福寿草(フクジュソウ)

フクジュソウは2~4月にかけて咲く黄色く小さな花が特徴の植物です。
見た目はタンポポにも似ており、鮮やかな色合いから春の花としても有名です。
また名前の通り、福をもたらす縁起の良い植物としても知られ、ガーデニングなどでも人気があります。

福寿草(フクジュソウ)

福寿草(フクジュソウ)

しかし、フクジュソウは非常に強い毒を有しており、中毒症状としては嘔吐、呼吸困難などを引き起こし、最悪の場合心臓麻痺なども起こし、命を落とす可能性もあります。
根っこの部分が特に毒性が高いとされていますが、他にも花、葉、茎の全体に毒性を含んでいるため、どの部分であっても誤食は危険です。
人でも過去に誤食によって中毒事例がいくつも挙がっており、多くが他の可食植物と間違えて食べてしまったというものです。
特に、春先に雪の下から顔を出す季節の味覚として人気なフキノトウの新芽と見た目が似ているために、間違えてしまうケースが多いとされています。

犬で気を付けたいこと

当然ですが犬に対してもその強い毒性は変わりません。
さらに多くの犬は人よりも体が小さく、その分少ない量であっても強い中毒症状を引き起こす可能性が高いです。
そして拾い食いの癖がある子の場合は当然注意が必要ですが、そもそも犬は目線が低く顔と植物が近いため、意図せずに口の中に入ってしまう可能性もあります。
口に入ったものを吐き出してくれれば良いですが、小さな花びら程度であればそのまま飲み込んでしまうことも考えられますので、拾い食いの癖がないからと慢心は禁物です。
そのため飼い主さんは、危険な植物がお散歩ルートに存在しないか、注意深くチェックすることが大切です。

もしも犬が食べてしまったら

もしも犬が食べてしまった、もしくは食べた疑いがあるときにはすぐに動物病院に連れて行きましょう。
自己判断での対応や経過観察は最悪の事態に繋がりますので、早め早めの対応を心がけてください。

人の場合を調べると、まず吐かせて毒が体内に取り込まれることを防ぐような緊急処置が紹介されていますが、犬の場合は吐かせるといった行為も簡単ではありません。
人だと食塩水を飲むことで胃が刺激され、吐き戻しに効果的といわれていますが、犬に対しては大変危険な行為です。
急激に塩分を多量摂取することで食塩中毒を引き起こす恐れがあります。
決して自身の判断やネットの情報だけを鵜呑みにせず、動物病院で適切な処置を受けるようにしましょう。
動物病院に連れて行く際、可能であれば犬が食べてしまった植物や、吐き戻した内容物を病院に持っていくことで、原因特定が早まり素早い治療が見込めます。

注意すべきことはありますが、春は暖かな陽気と芽吹く新緑が醍醐味の季節です。
正しい知識を持ったうえで、是非ともお散歩で飼い主さんも愛犬も自然に触れて楽しんでいただきたく思います。

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