夏は植物たちもよく育ち、きれいな花々が目をを楽しませてくれます。
しかし、他の記事でもご紹介しているように、私たちの身近にはペットにとって毒となる植物が思いのほかたくさん存在しています。
今回は、夏の植物に焦点を当ててみました。
キレイな見た目に惹かれて、うっかり犬猫が危険な目に遭わないよう、愛玩動物救命士と確認しましょう!
【アサガオ】
夏休みに育てる家庭も多いのではないでしょうか?
開花している花が危険というよりは、咲き終わった後、収穫した種子に毒となる成分が含まれています。
そのため、種子の誤食に注意しましょう。
万が一誤食してしまった場合、嘔吐や下痢、心悸亢進が主な症状として現れます。
道端に生えているヒルガオも同様の毒成分を持ちますから、散歩コースに咲いているようでしたら場所を覚えておいて、種子を食べたりしないよう気を配りましょう。
品種によって含まれている成分が異なり、通常見かけるアサガオは「ファルビチン」と言う成分を種に含んでおり、誤食すると激しい下痢や血便を発症することになるのです。
一方、西洋朝顔とマルバアサガオの種には「リゼルグ酸アミド」という成分が含まれています。この種の種子を摂取した場合には、向精神作用があり、幻覚を引き起こすとされています。
どちらの場合も、種子の保管には十分配慮し、誤食を防ぎましょう。
【ヒガンバナ】(その仲間のアマリリス・スイセン・君子蘭など)
まだ寒さの残る春先に黄色の花をつけるスイセン。
人間でも摂取すると食中毒を起こすことをご存知ですか?
スイセンの葉がニラに似ていることから、庭に植えたスイセンとニラを間違えて摂取し、毎年のように食中毒が報告されている植物です。
スイセンやアマリリスなどはヒガンバナの仲間で、「リコリン」という成分を含み、少量でも嘔吐やかぶれ、多量の場合には、中枢神経の麻痺を起こし死に至るほど。
このリコリン、花・葉・球根など全草に含有されていますから、どの部分をかじっても摂取する恐れがあります。
ヒガンバナは7月~10月まで田んぼのあぜ道などでよく見られる植物。
地下茎といって、地下に張り巡らされた根が田んぼの畔を守るとともに、ネズミやモグラなどの稲を荒らす小動物をその毒で寄せ付けないようにするためよく植えられているとか。
しかし、犬が散歩中にかじっては一大事です。
ヒガンバナが植えられている場所は散歩コースにしないようにすることも重要でしょう。
また、同じくヒガンバナの仲間に、君子蘭(クンシラン)という植物があります。
蘭と名付けられていますが、ラン科ではなく、ヒガンバナの仲間のため、猛毒を持っています。
ラン科は無毒と言われており、名前にランがつくことからラン科と思い込み、安全と思い込んでしまうのでしょう。
特に、冬場室内に取り込んだ時から春の開花までの間にペットの中毒事故が発生しているようです。
もし君子蘭を自宅で育てている方がいる場合には、要注意です。
同じようにランがつく植物にスズランがありますが、こちらもラン科ではなく、さらには猛毒です。
あの可愛らしい花を好む人も多いですが、人が亡くなるほどの毒性を持ちますので、注意が必要です。
ペットを飼っていても、花を楽しみたい方は多いでしょう。
だからこそ、植物のもつ毒性を知って、万が一の事故が発生しないよう、気をつけていきましょう。
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