3月もまもなく終了となりますが、今回もペット防災についてペット災害危機管理士(R)と考えていきましょう。
皆様には、災害に備えた備蓄について今までも折に触れお話してきました。
フードやペットシーツなど、日頃から生活の中で流用しながら備蓄を続けるローリングストックについては「無理をしない備え」として大いに活用していただきたいのですが、果たして、「ペットたちの食欲」に目を向けたことはあるでしょうか。

例えば、大きなショックを受けた時、人でも食欲が落ち込むことがありますよね。
災害時などは特に、興奮物質であるアドレナリンも放出されるでしょうから”お腹が空いた”と感じにくいこともあるでしょう。
同じように、災害によってストレスを感じると、犬や猫も一時的に食欲が落ちてフードに見向きもしないことが想定されます。

そんな時、あなたならどうするでしょうか?
備蓄品の中に嗜好性の高いウェットフードやおやつが入っているならそれを与えて様子をみてもいいでしょう。
お湯を用意できる環境であれば(ポータブルの発電機などを用意しているなど)お湯でふやかしてみるのも良いかもしれません。

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しかし、食欲が落ちている原因が、用意されているフードそのものにあった場合はどうでしょうか?
●いつも食べているものと違うから食べない。
もしくは、
●大きなストレスを感じたときに用意されていたものと一緒だから食べない。
ということです。

前者は、手作り食を主に食べている子に起こりえる事態です。
災害によって通常の食料が手に入らない状況では、いつもと同じような手作り食を用意することができるでしょうか?

とくにもともと食が細い、アレルギーなどがあって、といった理由で手作り食を用意している家庭もありますが、手作り食だけを与えていると、いざというときにドライフードをはじめとした市販のフードを食べることができずに、空腹のまま過ごすことになることも想定されます。
手作り食を取り入れる場合には、その点を考慮したうえで、市販品も上手く活用できるようになると良いかもしれませんね。

後者の場合、時間が経過して落ち着いてくると食欲が戻ったり、ウェットフードなどを少しトッピングするなどすると食べてくれるようになる場合もあれば、絶対にもう食べない!という場合もあります。
もしかすると、犬よりも猫の方でその傾向が強くなるかもしれません。

そもそも猫は平時でも食の好みがうるさく、昨日までは食べてくれたのに、今日になったら見向きもしてくれない、と悩まれている飼い主も多いのではないでしょうか。
そのような傾向にある性格の子を飼っている場合には、備蓄するフードを少量のものを数種類用意するといいでしょう。
ただし、お腹の弱い子はいきなりフードがまるっと違うものに変わってしまうとお腹を壊す原因にもなってしまいます。
既存のフードも備蓄することを忘れずに!

そして、もしできるなら、日頃から数種類のフードを混ぜて与えるようにしても良いかもしれません。
我が家も3~4種類くらいフードを混ぜたりトッピングを混ぜたりして与えるようにしています。
その中で食いつきの良いフードと残り気味のフードと別れますが、それでもおおむねよく食べてくれます。
そのため、我が家での備蓄はなるべく食いつきの良いフードをメインにして、ウェットフードや液状オヤツなどを用意するようにしています。

もちろんこれは処方食など決められたフードを食べなくてはいけない病気を患っていないからこそできることではあります。
アレルギーや何らかの疾患によって決められたフードしか食べられない子の場合は、その中で出来る限りの工夫をもって食欲改善につなげるしかありません。
いつ来るかわからず、そして被害がどの程度になるかもわからない災害相手のことですから、備えすぎ、ということはないでしょう。
「備蓄品」だけにとらわれず、それを必要とする犬や猫の日常生活に目を向けて、備えることも重要なのかも知れません。

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