昨年の6月1日から、「線状降水帯予測」というものが始まり、運用から1年が経過しました。
先週末にかけて、この線状降水帯が各地で発生し、ニュースなどでは線状降水帯予測情報が各地で発表されました。
一度発生すると大きな被害をもたらす線状降水帯について、ペット災害危機管理士(R)と今一度確認してみましょう。

「線状降水帯」という言葉が広まったきっかけは、2014年に起きた、77名もの死者行方不明者を出した広島の土砂災害です。
翌年の2015年、鬼怒川の氾濫をもたらした関東東北豪雨も線状降水帯によるものと言われています。
さらに、2018年に271名もの死者行方不明者を出した西日本豪雨も線状降水帯の大雨によるものです。
2020年、熊本県を中心に日本各地で大雨を降らせた令和2年7月豪雨も線状降水帯が原因で、84名の方が亡くなっています。
2021年8月には、九州北部に線状降水帯が発生、わずか1週間で年間雨量の5割に達する地域も出るなど、各地で記録的な雨量を観測しました。
2022年には東北の日本海側や北陸地方で複数の線状降水帯が発生し大きな被害が出ています。

このように、毎年のように大きな水害を引き起こしている線状降水帯。
今回の線状降水帯予測情報の発信によって、予定を早めに変更したり、いつも以上に雨に備えることができた人もいるのではないでしょうか。

しかしながら、どんなに予測の精度が上がっても、様々な警報が出されても、それを受け取る私たちが「予定を変更しよう」「早めに避難の準備に取り掛かろう」と思い、行動に移さなければ意味はありません。
とくに、ペットを飼っている人は、自分ひとりで避難するより、避難に時間がかかります。
慣れている街並み、通り慣れている道であっても、いざ災害が起きるレベルの豪雨に見舞われた時、平常通り行動することができるでしょうか?

地震発生時の避難行動、水害が想定される際の避難行動では、避難を始めるタイミングも違えば、とるべき避難行動にも違いがあります。
定期的に避難訓練に参加している飼い主も増えてきているものの、実際に豪雨の中、避難をしたことはあるでしょうか。
そして、避難した後を想定したことはあるでしょうか。
雨の中を避難するということは、濡れた体を乾かしたり、濡れたものを処理したりする手間も増えるということです。
それに必要なグッズの用意はしてありますか。
雨に濡れた状態ではペットの健康状態にも影響しますし、匂いなどの問題にもつながるうえ、衛生的にも問題です。

これから本格的な梅雨シーズンを迎えます。
基本的な避難グッズの再確認とともに、雨天時の避難行動をカバーできるグッズになっているかも、早いうちに確認しておきましょう。

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