連日の猛暑に加え、各地で大雨による浸水被害や土砂災害が起きています。
この時期の避難生活は暑さとの闘いでもあります。
とくにペットを連れた家庭では、いかにペットの熱中症に気をつけるかが課題になるでしょう。
今一度、水害発生時に気をつけたいことと、この時期に備えておきたい冷感グッズを、ペット災害危機管理士(R)とペット防災生活アドバイザーと確認していきましょう。
泥を含んだ水は色々なものを運んでくる
水害後のリスクとしてあげられるものの1つに、様々な汚染物質が混じった水や泥が押し寄せてくる、というものがあります。
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は、洪水などが発生した後の水について「下水が溢れた場合には人や家畜の排泄物が、また、家庭や医療機関、工場から出た有害廃棄物(農薬や工業廃棄物)など、病気に繋がる可能性のある汚染物質のほか、木材やがれきなどケガの原因となるもの、ネズミなどの動物が含まれている可能性がある」としています。
これらの汚水にさらされると、ケガによる破傷風などの感染症、皮膚の湿疹、大腸菌やサルモネラ感染症などの感染性胃腸炎にかかったり、レプトスピラ症が発生したりする可能性も示唆されています。
また、泥が乾き粉塵が舞うと、目や呼吸器官にも影響が出るでしょう。
水害などで発生した泥は「色々なものが混ざったもの」と認識して、片付けの際には十分気をつけましょう。
また、その中を犬など散歩させるときには、散歩後しっかりと足先やお腹など泥で汚れた部分はキレイにするとともに、泥が乾いてきて粉塵が舞うことが多い場合には、少しの間外出を控えるなど対策したほうが、愛犬の健康への被害を最小限にできるでしょう。
暑い時期の避難生活
この時期の災害で困るのが停電です。
特にペットを飼ったいる人にとって、停電は非常に怖いものでしょう。
実際に停電が起きてしまった場合、どのようにペットを熱中症から守れるか確認しましょう。
【自宅中心の避難生活を続ける場合】
①タオルやバスタオルを濡らして、体を冷やす
タオルで覆う場所は、耳介・ソケイ部・首など、大きな血管が皮膚の近くを通っているところがおすすめです。効率よく体温を下げることが出きます。
タオルを濡らす水は、後で出てきますが、ペットボトルなどを凍らせておいて、溶けだしたものを使うとより冷たくすることができるでしょう。
②家の中で過ごす場合には窓などを開けて、風通しをよくしましょう
もちろん防犯に気をつけながら、対角線上になるように2カ所以上の窓を開けて、風の通り道を作りましょう。
③車のエアコンを賢く利用しましょう
環境問題やガソリンなどの残量の問題もありますから、1日中エンジンをつけっぱなしにすることは難しくても、昼間の暑い時間帯だけでも車内のクーラーで涼みましょう。
【自宅から移動する場合】
①近所に犬や猫と一緒に避難出来る避難所がある場合には避難所に行きましょう
全ての避難所が、ペット同伴ではないので、役所に問い合わせをしてから、連れていきましょう。
また、全ての避難所にクーラーが設置されているわけでもなく、避難所においても暑さ対策は必要となります。
②停電していない地域に住んでいる家族や親戚、知人、ペットホテルなどに犬や猫を預ける
被災した自宅の片づけや仕事などで、停電している地域を離れられない場合には、停電していない地域にペットを預ける、という手もあります。
【電気がなくても使える冷感グッズを備える】
①冷却マット
電気を使わなくてもひんやりしているマットです。
ジェルやアルミ、大理石など素材も大きさも様々ありますから、ペットに合うものを用意しておきましょう。
②保冷剤と保冷バッグ
保冷剤そのものを用意するだけではなく、ペットボトルやそれを入れる保冷バッグも用意するようにしましょう。
ミネラルウォーターのペットボトル2Lを冷凍庫で凍らせて発泡スチロール容器に入れ、保冷剤を入れてから蓋をして密閉すると、1日経っても2Lペットボトルの約8割が凍ったまま、という結果もありますし、実際試したことがありますが、意外なほど溶け残ってくれます。
また、溶けた水は飲み水や身体を冷やす水としても活用できますから、一石二鳥ならぬ三鳥ですね。
常に冷凍庫に保冷剤とペットボトルを凍らせておき、いざというときにはそれらを入れる保冷バッグ(買い物などで利用するバッグよりは、発泡スチロール製の箱型のものがより密閉できる)の用意を忘れないようにしましょう。
しかしながら、これだけ暑いと完璧な熱中症対策は難しいかもしれません。
出来る限りの用意と対策を取りながら、被災していない地域に助けを求める、そのために一時的にペットを預けることをためらわずに行えるよう、日頃からの心構えと、預け先でもペットが安心して過ごせるよう、ペットホテルなどを利用して慣らしておくなどして備えておきましょう。
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