12年前の3月11日、皆さんは何をして過ごしていたでしょうか。
あれから12年。
もう12年、なのか、まだ12年、なのか、それは人によっても違うことでしょう。
しかし、12年たつと、記憶という点においては遠のいてしまうのは事実です。
どこで起きた、どんな災害でもそうですが、自分が被災したわけではない場合、とくにそうなってしまうと思います。
それでも大きな災害が起きた時期になると、テレビなどでは特集が組まれ、さかんに過去に起きた災害を忘れないように、そしてこれから起きるであろう災害に備えるためのノウハウが伝えられます。
それを活かせるかどうかは、国や行政はもちろん、私たち個人にも言えることでしょう。
そのために、2011年3月11日、何をしていたのか、地震の後、自分が家族が友人らがどのような行動をとったのかを振り返ってみるとよいのではないでしょうか。
当時の様子から現在の課題を洗い出す
例えば我が家、両親や高齢の親族は、災害用伝言ダイヤルの存在を知りませんでした。
そしてここからが盲点でしたが、存在を知ったところで、やり方がわからない。
そんなに難しいわけではないことも、発災後のパニック状態で日常と違うことをする、というのは高齢者には難しいことなのかも知れません。
さらに、今は発災後の情報収集はSNSが便利とされていますが、いつも使わないツールを使った上で、その情報が本当に正しいかどうかの判断は、多くの高齢者にとってハードルが高いのかも知れません。
そしてなにより、何度か教えたとしても常日頃使ってないと、いざというときに忘れてしまうのも問題です。
SNSなどは便利な一方、デジタル弱者をどうフォローしていくかが現在我が家の課題となっています。
月日の流れたことで見直す必要があることも
また、ペットたちの問題も浮上中。
というのも、現在我が家にいる犬や猫たち、世代交代され大きな地震に慣れている子がいなくなってしまったのです。
震度3、4程度ではお腹を出して寝る図太さを持っている子も、それ以上の揺れを経験したことはないので、実際経験したときにどのような行動に出るかが未知数。
もちろん、犬も猫もいざというときにはクレートやサークルに自ら入るようトレーニングはしているものの、一部の子を除いて本当に緊急時にクレートなどに避難してくれるか不安が残る状況です。
さらに今までいた子は性格も穏やかで、不測の事態が起きても体調を崩すことはほとんどなかったのですが、今いる子たちはそこが弱い。
ちょっとした環境の変化で血尿や下痢を起こす繊細猫さんや、私から離れることが不安で仕方がない猫さんばかり。
ちなみに唯一1頭だけの犬は、父親べったりで、父親がいれば大丈夫と、こちらもちょっと不安が残る状態。
以前は災害が起きたらどこの避難所に避難するか、避難することを前提に準備していましたが、今はそんな繊細さんたちがいるため、避難所での生活は難しいことが容易に想定されます。
そのため、我が家は現在、在宅避難を想定した準備に切り替えています。
このように、年月の移り変わりで以前の想定とは変わってしまうことは大いにあります。
今までは他人事で良かったことが、もしかしたら今日にでも自分ごとになるかも知れません。
12年前のあの日、何をしたか、何ができなかったか、何が欲しかったかを思い出し、今同様の地震が起きたときを考える1週間にしてみてはいかがでしょうか?
災害発生時、自身や家族、大切なペットの身を守り、非常時を生き抜いていくためには?
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