私たち人間は、寒くなると脂肪を燃やしてエネルギーを産生しようとするため、秋から冬にかけて食欲が増すようになっています。
実はこの現象、人間だけでなく多くの哺乳類に見られるとのこと。
つまり、犬たち猫たちも冬になると食欲が増し、太りやすくなるというわけなのです!犬の在宅看護師猫疾病予防管理士が対策をお話します。

最近太った?でも冬毛でモフモフしているだけかな?は禁物です

猫や、柴犬・ダックスフンドなど「ダブルコート」と呼ばれる被毛を持つ犬種では、秋口から寒い冬に向けて上毛と呼ばれる皮膚を守る役目をする毛の根元に、暖かな空気を維持するための綿毛のような下毛が生えてきます。
そのため、冬毛が生えてきた犬や猫では、太って見えることがあります。
飼い主さんの中には、「もこもこの毛が生えたから太ってみるのかな?」と思ってしまう方もいるかもしれません。
が、実際に触ってみると、思った以上にお肉がついているかも知れません!
目視だけではなく、実際に体に触って確認してみましょう。

冬を満喫したい!でも、寒さに弱いかも・・・。

雪が降る地域では、犬たちも雪遊びを楽しみますし、猫の中にも雪を満喫する子もいます。
しかし、雪に慣れていない地域に暮らしていると、その突然の雪に興奮するあまり、外で遊びすぎて体調を崩す可能性があります。

日本の冬は南部とは言え寒さが厳しいこともありますが、雪はまた別格です。
遊んでいるうちに被毛が濡れ、そこに寒冷な空気で体温が奪われ予想以上に寒さによるダメージを受けます。

雪が降ることが珍しい地域では、もし雪を楽しむのであれば、外に出る時間はごく短くし、室内に戻ったらきちんと身体を拭くこと、足先が冷たいままの場合はぬるま湯で温めること、飲水用の水も、なるべく室温か少しぬるいくらいを用意し、身体の中から温めることができるよう工夫しましょう。

雪が降る地域に暮らす犬や猫であっても、飲み水は冷たいよりは室温に近いくらいの方が飲みやすいとされています。

室内での運動も視野にいれましょう

寒くなると、運動量が落ちるのは犬も猫も一緒です。
夏などに比べると寝ていることが多いな、と感じたら、意識して運動させる必要があります。

しかし、子犬やシニア犬、猫たちなどは、外に連れ出すことが難しいこともあります。
室内での遊びを取り入れて、運動とともにコミュニケーションを図りましょう。

例えばボール投げは、非常に良い運動になりますが、ボールに夢中になるばかりに、飼い主に目がいかなくなる子もいます。
これではせっかくのコミュニケーションが上手に取れません。
そのような子の場合は、ボールにロープなどを括り付け、その先に必ず人がいて、一緒に楽しんでいるんだよ、という状況を作ります。
飼い主の足や腕を飛ばせる遊びも楽しいでしょう。

猫の場合でも、もともと大好きなかくれんぼを活用しながら遊ぶと、運動と好奇心を満たすことができます。
室内で遊ぶためのいろいろなおもちゃや用具はたくさんありますので、愛猫に合わせて用意してあげるのもいいでしょう。

今年の年末年始も、新型コロナウィルスの影響で巣ごもりの状況になると思われます。
美味しい行事の立て続く年末年始。
「正月太り」を回避するためにも、人も犬も猫も、日頃の体型チェック、そして、適度な運動を取り入れて、健康的に過ごしましょう!

 

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