5月19日発表の、日本気象協会の最新の「梅雨入り予想」によると、今年の梅雨入りは全国的に平年より早くなるそうです。
これからの時期は湿度が高くジメジメした気候によって、犬の健康状態にもトラブルが起きやすい時期でもあります。
代表的なものを挙げますので、異常にすぐに気が付けるようにいつも以上に様子に気を配ってあげてください。
梅雨時期に注意したいトラブル
下痢
この時期は、お腹を壊して来院する犬が多くなります。
雷に怯えたり、雨天でなかなか散歩を満喫できなかったりなどのストレスで下痢になった子、腐敗した餌や落ちているものを食べて下痢になった子など、原因は様々です。
お散歩に出ると、道にはいろんなものが落ちていますが、飼い主さんも傘で周囲や足元が見えにくくなっています。
路上と愛犬の動きをよく観察し、拾い食いをしないよう、危険なものには近付かないよう、リードしてあげましょう。
一時的な下痢であれば、動物病院では以下のような対応をします。
- 絶食して胃や腸を休める
比較的軽度であれば、12時間から24時間を目安に絶食を指示します。胃や腸を休ませて、回復する時間を作ります。 - 食事は消化の良いもので
水でふやかしたドライフードなど消化の良い食事を用意してあげましょう。
一度にたくさん与えることを避け、健康なときの3分の1か4分の1程度を何回かに分けて、胃や腸の負担にならないように与えることが大切です。
この時期はドライフードも痛みやすいので、湿度の少ない涼しい場所に保管したり、冷蔵庫で保管したりすることも必要でしょう。
もし下痢になったら、便の様子も確認してみてください。
水のようにゆるい、臭いが強い、嘔吐を伴う、血便や血液が混じるといった症状が見られる場合は、細菌やウイルスが原因の可能性もありますので、早めに動物病院を受診しましょう。
そのときには、便を吸い取らせたペットシーツも持参すると、より正確に検査、診断することができます。
ビニール袋や密閉できる保存袋など、臭いが漏れないものに収納し持っていきましょう。
外耳炎
空気中に浮遊する一般に「カビ」として知られる真菌や細菌、ダニなどによる感染で、外耳に炎症を起こします。
菌が繁殖しやすく、ダニなどが活発になるこの時期は要注意です。
炎症を起こすと、以下のような症状が現れ、不快感がひどくなり、後ろ足で掻くような仕草をします。
- 赤く腫れる
- かゆくなる
- 耳アカがたまる
- 異臭を発する
耳が垂れ下がっている犬種(ゴールデン・レトリーバー、ミニチュアダックスフンド、マルチーズなど)や、外耳道に毛が多く生えている犬種(コッカースパニエル、プードルなど)が炎症を起こしやすいと言われています。
動物病院で耳アカの一部を採取し、顕微鏡で詳しい原因を突き止めることができますので、しきりに耳を掻く仕草が見られたら動物病院を受診してください。
治療は、皮膚の消毒や内服薬で炎症やかゆみをコントロールします。
人と同様、ストレスなどにより免疫力が下がっていると炎症が起こりやすいので、環境面では部屋の温度や湿度の管理、メンタル面では散歩やブラッシングを兼ねてスキンシップなどを図り、ペットが平穏で快適に過ごせるようにしましょう。
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